マクラーレンは、“最下位”という困難なシーズンスタートを切ってしまったが、さっそく多くの組織変更を発表し、その一環として、テクニカルディレクターのジェームズ・キーが去る事になった。
●【2023F1世界選手権ポイントランキング】F1サウジアラビアGP終了後、マクラーレンはアルファタウリの下の最下位だ
今シーズンからアンドレアス・ザイドルの後を継いだチーム代表のアンドレア・ステラは、まだ始まったばかりのプロジェクトの一環として、CEOのザック・ブラウンとともにチーム運営を評価してきた。
マクラーレンは、2020年に3位、2021年に4位、2022年に5位と衰退の一途をたどってきていて、2023年は2レースを終えてまだ0ポイントで、コンストラクター選手権ランキングは最下位だ。
■F1テクニカルエグゼクティブチーム設立で3部門を分けて管理
マクラーレンは、テクニカルディレクター1人で全体を統括する体制から、チームプリンシパルのアンドレア・ステラに直接報告する3つの新しい専門テクニカルディレクターで構成される『F1テクニカルエグゼクティブチーム』を導入した。
・エアロダイナミクスのテクニカルディレクターには、F1で32年の経験を持つピーター・プロドロモウが就任する。
・カーコンセプト&パフォーマンスのテクニカルディレクターには、フェラーリでの10年間の経験を経て、2024年1月1日にマクラーレンに復帰するデビッド・サンチェスが就任する。
・エンジニアリング&デザイン部門のテクニカルディレクターには、2006年に入社したニール・ホールディが昇格した。
このF1テクニカル・エグゼクティブチームの3人は、チームプリンシパルのアンドレア・ステラの直属の部下になる。
また、エアロダイナミクス&チーフスタッフのディレクターにはジュゼッペ・ペーシェが昇格し、プロドロモウの元でエアロ部門の運営をサポートすることになる。
ピアーズ・シンは、「マクラーレンの革新と基準の向上」というミッションの元、ステラを密接にサポートする最高執行責任者(COO)の役割を担う事になる。
マクラーレンは、この再編成は数ヶ月前から取り組んできたと強調している。