現在、イタリアではイモラ・サーキットでのエミリア・ロマーニャGPとモンツァ・サーキットでのイタリアGPの2つのF1レースが開催されている。
だが、どちらのサーキットも現在の契約は2025年までとなっており、2026年以降もこの2つのグランプリがF1カレンダーに残ることができるかどうかはわからない。
■グランプリ開催を続けるには自分たちの進化も必要
イタリアでのF1グランプリ主催組織であるACI(イタリア自動車クラブ)のアンジェロ・スティッキ・ダミアーニは次のように語っている。
「我々はF1と歩調を合わせる必要がある。そして、そうするためには我々も進化しなければならない」
「2026年以降も残るのは難しいことだ。だが、我々はそのために必要なものを用意しなければならない」
■厳しい予算状況にあるイタリア
イタリアGPの舞台であるモンツァは、2026年以降の契約を結ぶために現在サーキットの改修に躍起になっているが、そのための予算の工面にかなり苦労しているとも伝えられている。
スティッキ・ダミアーニも次のように語り、予算的に厳しい状況にあることを認めている。
「昨年は4400万(ユーロ/約63億円)を投資し、それは非常にうまくいった。だが、グランプリを開催したにもかかわらず、ランニングコストが非常に高かったことで、いくらかの損失を抱えてしまった」
「今、我々の予算は困難に直面し始めている。この難局を放っておくわけにはいかないよ」
■2026年以降の2レース開催は難しい
そして、スティッキ・ダミアーニは、イタリア国内で2026年以降も2つのグランプリ開催を続けるのはかなり難しいだろうと認めている。
「我々は2025年まで2レースを開催するという奇跡的なことをやってのけた。だが、その後もそれが続くと考えるには、よほど楽観的でなければならないよ」
「ステファノ・ドメニカリ(F1最高責任者)とF1に対してはっきりと示さなければならないのは、我々が真剣にそれに取り組んでいるということだ」
そう語ったスティッキ・ダミアーニは、次のように付け加えた。
「だが、グランプリを開催したいという要望が世界中からF1に届いているので、交渉は簡単ではないよ」。