アルファタウリのチーム代表を務めるフランツ・トストが、現在唯一の日本人F1ドライバーである角田裕毅には2023年にもっと多くの「予選Q3進出とポイント獲得」が必要だと語った。
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■2021年はガスリーに大差をつけられた角田
2021年にレッドブルのセカンドチームであるアルファタウリでF1デビューを飾った角田だが、デビューレースでポイントを獲得する好スタートを切ったものの、その後は安定度に欠け、チームメートのピエール・ガスリー(現アルピーヌ)に大きな差をつけられてしまった。
デビュー当時はイギリスに住んでいた角田だったが、レッドブル首脳のヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)の意向により、アルファタウリの本拠があるイタリアのファエンツァに引っ越し、そこでチームと一緒に改善に取り組んできている。
■マシンに苦しんだ2022年だがガスリーとの差は小さく
だが、2021年にはガスリーが110ポイントを獲得してランキング9位、角田が32ポイントで14位だったものの、それまでとは大きく異なる新たな技術レギュレーションが導入された2022年にはアルファタウリの相対的パフォーマンスが低下し、最終的にはガスリーが23ポイントで14位、角田は12ポイントで17位という厳しい結果に終わってしまっている。
それでも、2年目の角田がガスリーとの差を縮めてきたのは確かであり、2021年には予選で一度もガスリーに勝つことができなかった角田が2022年には全22戦中9戦の予選でガスリーを上回ってみせている。
■2023年の角田には多くの「Q3進出とポイント獲得」が必要
アルファタウリを率いるトストは、11日(土)にニューヨークで行われたアルファタウリの2023年型F1マシンのカラーリング発表イベントにおいて、母国オーストリアの『Krone(クローネ)』から角田に関する質問を受けると、次のように答えた。
「彼は非常に才能のあるドライバーだし、今では2年のF1経験もある」
「もちろん、彼は昨年よりも多くのポイントを獲得しなければならないよ」
「ユウキの目標は、常に予選Q3に進むこと、そして、ポイントを獲得することでなければならないよ」
■今では本当に大事なことがわかったと角田
とは言え、トストも2023年には角田と彼の新たなチームメートであるルーキードライバーのニック・デ・フリースに、「より競争力の高いクルマ」を与える必要があることも認めている。
こうした中、角田自身はF1の難しさを「甘く見ていた」のは確かだと見つめつつも、「でも、今では本当に大事なことがわかっているよ」と付け加えた。