ドイツの『Bild(ビルト)』紙を含む複数の大手メディアが報じたところによれば、ハースは15日(火)にドイツ出身ドライバーである35歳のニコ・ヒュルケンベルグと2023年のレース契約を正式に締結することになったという。
また、イタリアのスポーツ紙『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』や、ドイツのテレビ局である『Sky(スカイ)』や『RTL』などは、その翌日の16日(水)にそのニュースが正式に発表される予定だとしている。
伝えられるところによれば、ミック・シューマッハは今季のF1第21戦サンパウロGPが開催された先週末のインテルラゴス・サーキットでチームから2023年の契約を結ばないことを正式に通達されたようだ。
■ハースのやり方は普通の基準からは理解できないとラルフ・シューマッハ
ミックの叔父である元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、ミックとハースの関係が今季いっぱいで終わることが決まったと示唆するように、で母国ドイツの『Sky Deutschland(スカイ・ドイチュランド)』次のように語った。
「ミックは将来性があることを示した。しかし、彼が何をやっても、チームとギュンター・シュタイナー(チーム代表)は決して満足しなかった」
「すべて、普通の基準では理解できないことだ。個人的な理由があるに違いないよ」
「ギュンター・シュタイナーは、ハースでほかの誰かが注目を集めるという事実に対処できないのだと思う。彼は自分が前面に出ることがすごくうれしいんだ」
「それは人事管理だとは言えないよ。むしろ、従業員のモチベーションを上げなければならないんだ」
そう語った47歳のラルフ・シューマッハは、次のように付け加えた。
「彼(ミック)は常に、ミスをしないようにしなくてはならない。そうでなければもうハースにはいられないというプレッシャーを抱えていたよ。でも、あれだけのプレッシャーをかけられたら、もう自由に運転することなどできないよ」
■シューマッハはアルピーヌもしくはメルセデスのリザーブに?
最近のうわさでは、ミック・シューマッハは2023年にはルノーのワークスF1チームであるアルピーヌのリザーブドライバーを務めることになる可能性が高いと言われている。
だが、シューマッハがアルピーヌではなく、メルセデスのリザーブドライバーとなる可能性もあると考えられているようだ。
「ミックとハースとの関係がどういう状況になっているのか、私は知らないんだ」
メルセデスをチーム代表として率いるトト・ヴォルフは、先週末のF1サンパウロGP後にそう語ると、次のように付け加えた。
「だが、シューマッハ一家は我々となじみがあるし、我々もミックを非常に高く評価していることを隠すつもりはないよ」
ミックの父親であり、通算7回F1王者となった実績を持つミハエル・シューマッハは、2010年にメルセデスでF1復帰を果たし、以後3年間をこのチームで過ごしている。