レッドブルの共同創業者でオーナーのディートリッヒ・マテシッツ氏が78歳で亡くなった。
レッドブルは、5度目のF1コンストラクターズタイトル獲得を目指しているF1アメリカGP予選を前に、マテシッツの逝去を認めた。
マテシッツは1980年代半ばにレッドブルを設立し、エナジードリンクをマーケットリーダーに育て上げるとともに、さまざまなエクストリームスポーツを通じてブランドをアピールし拡大してきた。
■F1をマーケティングで活用して世界的に拡大
1990年代から2000年代初頭にかけてザウバーでF1に関わっていたマテシッツは、2004年末にジャガーチームを買収し、2005年シーズンから本格的にレッドブルチームとして再出発させた。
その後、イタリアの小規模チームだったミナルディを買収し、2006年からレッドブルのジュニアチーム「トロロッソ(現アルファタウリ)」を機能させ、多くのジュニアドライバー達にチャンスを与えてきた。
その後、デザイナーの第一人者であるエイドリアン・ニューイを起用し、セバスチャン・ベッテルというレッドブル初のドライバーを起用しながら、着実に事業を拡大し、ポールポジション、優勝、ワールドチャンピオンを獲得してきた。
ベッテルは2010年から2013年まで4年連続でドライバーズタイトルを獲得し、レッドブルも同年のコンストラクターズタイトルを獲得し黄金期を築いた。
■ホンダと組んでチャンピオン獲得
F1がターボ・ハイブリッド時代になると低迷していたが、ホンダとのタッグにより再び勝てるようになり、マックス・フェルスタッペンが2021年と2022年のドライバーズタイトルを獲得、2022年のコンストラクターズタイトルも間もなくという状態だ。
現在までに、レッドブルはF1において79回のポールポジション、89回の優勝、6回のドライバーズタイトル、4回のコンストラクターズタイトルを獲得している。また、現役ドライバーだけでも20人中8人がレッドブルと関わってキャリアを構築した。