ルノーの事実上のワークスF1チームであるアルピーヌには現在スペイン出身ドライバーである40歳のフェルナンド・アロンソと、フランス人ドライバーである25歳のエステバン・オコンのコンビで戦っている。
だが、アルピーヌはオコンとはすでに2024年までの契約を交わしているものの、2005年と2006年にルノーで2年連続F1チャンピオンとなった実績を持つアロンソとの現在の契約は今季いっぱいとなっている。
アルピーヌがアロンソと2023年の契約を結ぶかどうかはまだ明らかとなっていないが、フランス国籍のチームだけに、フランス人ドライバーのオコンを軸に中長期計画を立てていると考えて間違いはなさそうだ。
実際のところ、こうした状況の違いは、ドライバーたちのコメントにも垣間見られるようだ。
■アルピーヌの中長期プログラムに満足しているオコン
現時点でドライバーズランキング8番手に位置しているオコンは、母国フランスのラジオ局『RMC』に次のように語った。
「僕たちには長期的なプロジェクトがあるんだ」
「F1でこれほど長い契約を結ぶのはまれなことだけど、僕はアルピーヌに満足している」
「僕たちは強くなりつつあるし、表彰台や優勝が狙えることを期待しているんだ。将来どうなるかはわからないけれど、今のところ僕の未来は2024年までアルピーヌと一緒だよ」
そう語ったオコンは、2022年シーズンはここまで浮き沈みも多くなっているが、アルピーヌの2022年型F1マシンに問題があるとすれば、それは間違いなく信頼性だと認めている。
■今後数週間のうちにアルピーヌと話をするとアロンソ
一方、現在ランキング10番手に位置しているアロンソは、現在のアルピーヌF1マシンは「あらゆるところ」を改善する必要があると語っている。
そのアロンソは、母国スペインの日刊スポーツ紙『Marca(マルカ)』から、2023年に向けた新契約に関して質問を受けると次のように答えた。
「僕らは(夏)休みの間に何らかの合意をしなければならないと思っているよ」
「今後数週間のうちに、僕はチームと話し合い、彼らが何を期待しているのかを確認するつもりだよ」
■アルピーヌにはメルセデスと同じことはできない
また、アロンソは、アルピーヌが現在属している中団グループから抜け出してトップグループに加わるのは、今年メルセデスがやってみせているほど簡単なことではないと考えている。
「僕は、メルセデスと同じことをするのは簡単じゃないと思う」
2022年シーズン序盤こそ中団グループでのトップ争いも難しい場面があったメルセデスが、ここ数戦ではレッドブルやフェラーリにはまだ及ばないものの確実に中団グループからは抜け出してきたことに言及しながらそう語ったアロンソは次のように続けた。
「彼らには素晴らしい組織があるし、遅かれ早かれ彼らが戻ってくることはわかっていたよ」
「僕らにとっては、彼らがやったのと同じように改善しようとすれば、もっと中長期的なプログラムになるよ」
そう主張したアロンソは、次のように付け加えた。
「僕らにとって大事なのは、妥協しないですむように来年のクルマの開発を早めにスタートさせられるかどうかだと思うよ」。