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フェルスタッペンとハミルトンの今後の戦いは「五分五分」だとレッドブルのボス

2021年09月27日(月)17:48 pm

レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、F1ロシアGP決勝をグリッド最後尾からスタートしたマックス・フェルスタッペンが2位でフィニッシュできたことは“勝利”に等しいものだったと考えている。

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先週末にソチで行われた第15戦ロシアGPを迎える前はルイス・ハミルトン(メルセデス)に5ポイント差をつけてランキングトップに位置していたフェルスタッペンだが、このレースでハミルトンが勝利したことから再びランキング2番手に下がっている。

前戦イタリアGPで起きたハミルトンとのクラッシュによりこのレースで3グリッド降格ペナルティを受けることになっていたフェルスタッペンだが、レッドブル・ホンダはフェルスタッペンのマシンに今季4基目となるエンジン搭載を決断。これにより、フェルスタッペンはグリッド最後尾から決勝をスタートすることになった。

ソチ・オートドロームは比較的オーバーテイクがしやすいサーキットであることもレッドブル・ホンダがその決断をした理由のひとつだったが、このサーキットはメルセデスに非常に有利であることが知られており、決勝を4番グリッドからスタートすることにはなったものの、ハミルトンが最終的には勝利をする可能性は高いと考えられていた。

そういう意味では、このレースでハミルトンに再びランキングトップの座を明け渡すことは想定内のことであり、最後尾からスタートするフェルスタッペンがどこまで順位を上げ、ダメージをどこまで抑えることができるかというのがレッドブル・ホンダの課題だったわけだ。

そして、レース終盤に降り出した雨にも助けられ、フェルスタッペンは見事に2位フィニッシュを達成。ハミルトンにランキングで逆転は許したものの、その差をわずか2ポイントにとどめることに成功している。

ホーナーはロシアGP決勝の結果を受けて次のように語った。

「これからはモンツァやソチのようにメルセデスが優位に立てるサーキットはもうない」

「昨年のトルコでは彼らが勝ったが、オースティン(アメリカGP)では我々の2人も強かった。そして高地のメキシコとブラジルでも我々は常に強さを示している」

「カタールとサウジアラビアはまだどうなるか分からないが、その後アブダビを迎える。だから、今後のサーキットでは五分五分だと言っておこう」

ハミルトンも、もしロシアGP決勝が最後までドライコンディションであったら終盤までトップを快走していたランド・ノリス(マクラーレン)をとらえることはできなかったかもしれない。だが、ノリスが状況判断を誤ってスリックタイヤでの走行を続けたことから、レインタイヤに交換したハミルトンが難なくトップに躍り出ることができていた。

フェルスタッペンと同じオランダ出身の元F1ドライバーであり、現在はオランダGPのレーシングディレクターを務めるヤン・ラマースは、それはハミルトンに対する“天からの贈り物”だったと語っている。

ラマースはこのレースでF1通算100勝という前人未踏の大記録を達成したハミルトンについて『NOS(オランダ放送協会)』に次のように続けている。

「レース後にリストに目を通したんだ。ミハエル・シューマッハが91勝で、今やハミルトンが100勝だ。しかし、マックスもすでに通算17勝しているし、それはかなりすごいことだよ」

「しかし、今世紀はハミルトンにとって本当に素晴らしいものになっているよ」

だが、もう1人のオランダ出身元F1ドライバーであり、かつてレッドブルに所属していたこともあるロバート・ドーンボスは、このレースで通算100勝という金字塔を打ち立てたハミルトンだが、その喜びの陰でフェルスタッペンの2位入賞には少しショックを受けているに違いないと考えている。

「彼は(フィニッシュ)ラインを越えた後すぐに右を見ていた。なぜなら、そこにはすごく大きなスクリーンがあったからね」

「彼はすぐにマックスがどこにいるのかを知りたかったんだ」

オランダの『Ziggo Sport(ジッホ・スポルト)』にそう語ったドーンボスは次のように付け加えている。

「彼は、今日はもっと大きな穴を開けて(差を広げて)おかなくてはならなかったと考えるだろうが、マックスの方がよりよい日曜の午後を過ごしたということさ」

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