2021年のF1シーズンも序盤からカレンダーが大きく修正される可能性が高まってきているようだ。
最近の報道によれば、開幕戦として3月21日に決勝が予定されているオーストラリアGPが延期されるのはほぼ確実だと見られている。
オーストラリア連邦政府はcovid-19感染拡大を防ぐために海外からの入国者に対して隔離期間を設けているが、F1グランプリを開催するにはそれが大きなネックとなる。さらに、イギリスで新たに変異ウイルスが確認されたことを受け、オーストラリアではイギリスからの渡航を全て禁止することも検討していると伝えられている。
1980年のF1チャンピオンであるオーストラリア出身のアラン・ジョーンズは次のように語っている。
「(レースが)やれるとは思えないね。奇跡が起きない限り無理だろう」
F1開催地となるメルボルンが所属するビクトリア州政府のスポークスパーソンは現在この件についての「話し合い」が行われているところだと語り、次のように付け加えた。
「そうした話し合いの一環として、政府は大規模イベントカレンダーを保護しつつも、大衆の健康問題を優先し続けていくことになる」
オーストラリアGPの主催者によれば、今後数週間のうちにより詳細なことが公表されることになるだろうとしている。
もちろん、現時点では3月末に開催されるオーストラリアGPのチケット販売はまだ行われていない。
3月末にオーストラリアGPを開催するとすればアデレード・パークの公道を利用する市街地サーキットの建設準備を遅くとも1月末にはスタートする必要があると言われており、そうした状況を考慮に入れれば、近いうちにグランプリ開催延期が発表される可能性が高そうだ。
また、オーストラリアでの開幕戦だけでなく、第3戦として予定されている中国GP(4月11日決勝)の開催も困難だろうとの見方も強くなってきているようだが、スペインのテレビ局『Movistar(モビスター)』によればF1はすでに「プランB」に取り組み始めているという。
「彼ら(F1)は日程は変えずに、違うサーキットでレースを行うことについて話し合っているところだ」
そう報じた『Movistar(モビスター)』は、これまでに入手した情報によればバーレーンで2週連続開催を行うことや2020年にもレースが開催されたイタリアのイモラ・サーキットやポルトガルのアルガルヴェ・サーキットでのレース開催が検討されていると付け加えている。