レッドブルが現在マックス・フェルスタッペンのチームメートを務めているタイ国籍ドライバーのアレクサンダー・アルボンをはずす可能性を示唆した。
レッドブルで2年目のF1シーズンを迎えているアルボンだが、これまでのところ期待通りの結果を残すことができていない。フェルスタッペンとの差も大きく、いずれそのシートを失うことになるのではないかとのうわさがささやかれ続けている。
アルボンはソチで開催された前戦ロシアGPにおいても予選10番手に沈み、ギアボックス交換による5グリッド降格というハンディキャップもあったにせよ、決勝では10位に食い込むのがやっとだった。
これまで常にアルボンをサポートすると主張してきていたレッドブル首脳陣だが、その姿勢にも少し変化が見られるようになっている。
レッドブルとジュニアチームのアルファタウリのドライバープログラム責任者を務めるヘルムート・マルコはドイツの『Speed Week(スピードウィーク)』に次のように語った。
「もしアレクサンダー・アルボンがいいパフォーマンスを発揮すれば、彼が留まることになる」
「もしそうできなければ、慎重な検討が必要になるだろう」
「そのときは、市場に出ているいいドライバーに目を向けることになるだろう。だが、現時点においてはそういう問題はないよ」
2019年シーズン前半までレッドブルに所属していたピエール・ガスリー(アルファタウリ)が今季めざましい活躍を見せているものの、伝えられるところによればレッドブルでは今後アルファタウリをさらに上位を狙えるチームにする計画を進めようとしており、その中心人物としてガスリーを位置づけることになるようだ。
従って、もしもレッドブルにアルボンの後任を探す必要が生じた場合には、マルコが言うように外部に目を向けることになる。うわさでは、今季限りでレーシングポイントを離脱するセルジオ・ペレスや昨年までルノーに所属していたニコ・ヒュルケンベルグが最大の候補者になるだろうと言われている。
一方、現在レッドブルとアルファタウリにエンジンを供給しているホンダが2021年限りでF1活動から撤退することになったことで、2022年にはフェルスタッペンがメルセデスへ移籍する可能性も出てくるのではないかと考えられている。
もしそうなった場合には、レッドブルとしてはその後任ドライバーを見つける必要も生じることになる。
だが、フェルスタッペンと同じオランダ出身の元F1ドライバーであるクリスチャン・アルバースは、実際にはそうはならないだろうと考えている。
「ハミルトンがメルセデスで走り続ける限り、フェルスタッペンがあそこにいくチャンスはないと思うよ」
母国オランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』にそう語った41歳のアルバースは次のように付け加えた。
「マックスがそれを望んでいないからではないよ。彼はそんなことは気にしないだろう。だが、ルイス・ハミルトンは決してそれを許さないだろう」