世界中がcovid-19と名付けられた新型コロナウイルスの恐怖にさらされている今、今年のF1レースはすべて開催不能となるのではないかとの見方も出てきているのは事実だ。
2020年には過去最多となる全22戦で行われる予定だったF1だが、ここまでにすでに開幕戦から第7戦モナコGPまでの7レースが中止もしくは延期となっている。
そして第8戦以降のレースに関しても予定通り開催するのは難しいだろうとの見方が日増しに強くなってきているようだ。
実際のところ、延期とされているグランプリが後日開催される保証はない。そればかりか、いまだ終息の兆しも見えない新型コロナウイルスの状況次第では、2020年のF1レースすべてが実施不能となる可能性さえあると考えられ始めている。
こうした状況を受け、メルセデスF1チームのCEOを務めるトト・ヴォルフは先頃公開したファンに向けてのメッセージの中で今一番大切なのはレースをすることではないと次のように語っている。
「我々はレースを愛しているし、非常に真剣に取り組んでいる。しかし、あらゆる壮大な仕組みの中において、それは必要不可欠なものではない」
「重要なのは、ファン、チームメンバー、社会全体が健全で幸福であることだ」
「今後何週間か何か月かにおいて、我々は新たな挑戦に適応していく必要がある。しかし、我々はサーキットに向かうときと同じエネルギーと決意をもってそれに取り組んでいく」
また、レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーもソーシャルメディアを通じて、この新型コロナウイルスのパンデミックは「我々のスポーツを超越しており、変化は不可避だ」と語っている。