ブラジルレース界の大御所であるエマーソン・フィッティパルディは、フェラーリはこれからもセバスチャン・ベッテルをサポートし続けるはずだと考えている。
今季、新たなチームメートとして迎えた21歳のシャルル・ルクレールにパフォーマンス面で後れをとることが多くなっているベッテル。そして前戦F1ロシアGPではそのルクレールを先行させるようチームから指示が出されたものの、ベッテルがそれを無視したことが大きな話題ともなっていた。
メディアの中には、フェラーリのナンバー1ドライバーの座はすでにルクレールに移っており、ベッテルに関しては今季限りでフェラーリを離脱することになるだろうと報じているものも少なくない。
しかし、1972年と74年の2回F1チャンピオンに輝いた実績を持つ72歳のフィッティパルディはドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』に次のように語った。
「フェラーリは彼らのどちらも勝たせたいと思っているんだ」
「もちろん、彼らは彼(ベッテル)をサポートしているよ。彼らは彼のことが大好きだからね」
フィッティパルディは、フェラーリの状況を悪化させている要因のひとつはイタリアのメディアだと示唆すると、微笑みを浮かべながら次のように付け加えた。
「私も自分の言うことに少し気をつけなくてはならないが、彼らは論争をすることが好きなのだと言っておこう」
最近フィッティパルディがF1レースによくその姿を見せるようになったのには理由がある。孫のピエトロ・フィッティパルディが現在ハースのテストドライバーを務めているからだ。
現在はDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)を主戦場としている孫のピエトロについて、フィッティパルディは次のように語った。
「彼ら(ハース)は彼のことをすごく気に入っているよ」
「2020年に関しては、DTMにとどまるのもいい選択肢だ。彼にはインディカーからもオファーが来ている。私は彼がヨーロッパにとどまる方が好ましいと思っている」
23歳のピエトロの将来についてそう語ったフィッティパルディは次のように付け加えている。
「彼が2021年にF1にいることを望んでいるよ」