レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、今季のレッドブルF1マシンは昨年よりも相対的に戦闘力が低下してしまっていると認めた。
レッドブルは昨年限りで長年にわたってエンジンパートナーを務めていたルノーと決別し、今年からホンダのワークスエンジンを搭載している。
ホンダを新たなパートナーに迎えたことには満足しているというホーナーだが、今季のレッドブルF1マシンには昨年までのような空力的アドバンテージがないのも事実だ。
昨年は空力特性を生かして低速サーキットのモナコではメルセデスやフェラーリをしのぐパフォーマンスを示したレッドブルだが、今年はモナコでもメルセデスをとらえることは難しいだろうと考えられている。
■レッドブルの課題は今年のピレリタイヤへの適応
「いくつかの理由により、我々は昨シーズンの終わり頃ほどの競争力を発揮できていない」
そう語り、今季レッドブルが苦戦を強いられているのは事実だと認めたホーナーは、その理由のひとつは昨年のものよりも硬くなったピレリタイヤだとしている。
「そのタイヤと新しい空力コンセプトの組み合わせが我々にはうまく合っていなかったんだ」
「フロントウイングのコンセプトを変えるのは困難な仕事だし、我々が速さを増すためにはもう少し時間が必要だ。だが、我々は正しい方向に向かっているよ」とホーナーは続けた。
■自分たちのプログラムには満足できている
「F1というものは常に進化するものだ。我々はシャシー側も着実に改善しているし、ホンダのエンジンも進歩を遂げている。そして信頼性に関してはこれまでの数年と比較すれば非常によくなっている」
「だが、我々のライバルたちも休んでいるわけじゃない。フェラーリはスペインで新しいエンジンを投入したし、ルノーもそうだった。そしてメルセデスはカナダで新エンジンを投入することになっている」
そう語ったホーナーは次のように付け加えている。
「彼らが行うことに対して我々には何の影響力もない。だが、我々も自分たちのプログラムには満足しているよ」