ロバート・クビサが、2019年にフェラーリの開発担当ドライバーを務める可能性があると示唆した。
2010年シーズンぶりとなるF1フルタイムドライバー復帰を目指すクビサにとって、一番の目標は現在リザーブドライバーを務めているウィリアムズのシートを確保することだろう。
だが、2019年シーズンに向けてすでにメルセデスのジュニアドライバーであるジョージ・ラッセルの起用を決めているウィリアムズとしては、もうひとつのシートにはより多くのスポンサーマネーを持ち込むことができるドライバーを座らせたいと考えているようだ。
最近では、今季ウィリアムズで走っているロシア人ドライバーのセルゲイ・シロトキンに加え、かつてザウバーで走っていたメキシコ人ドライバーのエステバン・グティエレス、そしてマクラーレンのジュニアドライバーで今季F2に参戦しているオランダ出身のニック・デ・フリースなどの名前が候補リストに載っていると言われている。
■ただシートが得られればいいということではない
そんな中、クビサはドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。
「来年レースをすることができればうれしいだろうね。だけど、いい形で復帰することが必要だと思う」
「無理矢理そうするつもりはないんだ。それ(F1復帰)は長い旅路へのご褒美であるべきだからね。環境や一緒に仕事をする人たちが重要だよ」
クビサは母国ポーランドの石油会社から多額のスポンサーマネーを調達する段取りを整えたと報じられている。だが、それでもF1シートを得るのに十分ではないことがはっきりすれば、そのときはF1復帰の夢を捨ててどこかほかのカテゴリーでレースをする可能性もあるとクビサは示唆している。
「ウィリアムズがランス(ストロール)の抜けた穴を埋めるためのパートナーを探しているのは誰もが知っていることだ。それは彼らが2人目のドライバーに何を望むか次第だよ」
「僕が彼らを助けられるとすれば、それは彼らの目指すゴールと僕のゴールが同じである場合だけさ」
■「プランB」はフェラーリの開発担当?
そう語ったクビサは、ウィリアムズにはできる限り早く決断をしてほしいと次のように続けた。
「すでに遅すぎるんだ。僕は昨日知りたかったよ」
微笑みを浮かべながらそう語ったクビサは、「だけど、2週間以内にははっきりするんじゃないかと思うよ」と付け加えている。
もしそれまでに望ましい回答がウィリアムズから得られなかった場合、クビサはフェラーリの開発担当ドライバーになる可能性もあるようだ。
今季フェラーリの開発担当を努めているダニール・クビアトが2019年にはトロロッソに復帰することから、来季そのポジションが空くこととなり、伝えられるところによればすでにフェラーリがその可能性についてクビサに打診したという。
■フェラーリ加入は最大の夢だった
「そうかもね」とほほ笑みを浮かべながら答えたクビサは次のように続けた。
「話はしているよ」
「もし短いテストであっても、赤いオーバーオールを着るチャンスがあるのなら、それは僕にとって人生最大の夢のひとつがかなうことになるからね」
「僕はかつてそこに近づいたんだ。だけど、事故によってそれはかなわなかった」
2011年シーズン前に起きたラリーでの事故に言及しながらそう語ったクビサは次のように付け加えた。
「僕はそうなるだろうと言っているわけじゃないよ。だけど、もしそういうチャンスがあれば、考えてみるとは思うよ」