F1モータースポーツ担当マネジングディレクターを務めるロス・ブラウンが、F1オーナーのリバティ・メディアはシルバーストンでのF1イギリスGP開催継続に向けて懸命な取り組みを行っていると語った。
■2020年以降のF1開催契約を破棄したシルバーストン
現在のF1選手権が発足した1950年に記念すべき開幕戦を開催したシルバーストンだが、近年では慢性的な赤字経営を強いられていると伝えられている。
シルバーストン・サーキットのオーナーであるBRDC(ブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブ)は本来2027年までF1開催契約を結んでいたが、F1オーナーがリバティ・メディアに変わった昨年、契約解除条項を行使すると発表。これにより、今後新たな契約交渉がまとまらなければ2019年がシルバーストンで行われる最後のイギリスGPとなってしまうという状況を迎えている。
■伝統あるシルバーストンを残したいとブラウン
ブラウンは、なんとしてもシルバーストンと新たな契約を結ぶことが必要であり、現在リバティ・メディアはそれに向けて懸命に取り組んでいるとフランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』に次のように語った。
「シルバーストンはカレンダーの中でも特別なイベントであり、今後も長期的に存続させたいと全員が望んでいる」
「我々はBRDCと共に両者にとって満足のいく合意に到達できるよう懸命に取り組んでいるよ」
■交渉は内々に進めていく
バーニー・エクレストンがF1最高責任者を務めていた時期に現在の契約を結んでいたBRDCだが、リバティ・メディアに対してこれまでよりも財政的にメリットがある内容での再契約を望んでいるのは確かだ。
「我々は入念に取り組んでいるし、内々に、センセーショナルな見出しにあおられることなくそれを行うのが最善なんだ」
そう続けたブラウンは次のように付け加えた。
「我々は長期的にシルバーストンで続けたいと思っている。モータースポーツ発祥の地のひとつだからね。何か発表できるときが来れば、そのときは我々が真っ先に発表するよ」