ハースのロマン・グロージャンは、今年から変更になる赤旗中断後のF1レース再スタート手順は危険と伴うのではないかとの懸念を抱いている。
今季のF1シーズン前テストが行われているバルセロナでは、赤旗後の再スタート手順のシミュレーションを行うドライバーたちの姿が見られた。今年から赤旗でレースが中断された場合、レース再開時には所定のグリッドから古いタイヤでスタートすることが義務付けられるためだ。
■冷えた古いタイヤで再スタートするのは危険
グロージャンはそのシミュレーションを終えると次のように語った。
「まるで雨の中をスリック(溝無しタイヤ)で走っているような感じだったよ。冷えたゴム(タイヤ)だとクルマはコントロール不能だよ」
「僕は安全上の問題があると思うよ。再スタートは混乱するだろうし危険なものになる可能性がある」
そう語ったグロージャンは、この件についてGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション/安全などについて討議するドライバーたちによる任意組織)とFIA(国際自動車連盟)のF1競技委員長を務めるチャーリー・ホワイティングに相談してみると付け加えている。
■問題はないはずだとアロンソ
だが、2005年と2006年のF1チャンピオンであるベテランドライバーのフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)は、自分はまったく心配していないと次のように語った。
「何も問題なんかないよ」
「もちろん、路面温度が低いときにはより一層タイヤのウォーミングアップに集中しなくてはならなくなるだろう。だけど、それは誰にとっても同じことだよ」
■ヘイローのヘルメットカラー化も提案するグロージャン
一方、グロージャンは今年から導入されるコックピット保護装置の「ヘイロー(Halo)」に関しても解決すべき問題が残されているとしている。
ヘイローに関しては見た目の問題が指摘されることが多いが、最近ではヘイローによってドライバーたちのヘルメットがものすごく見づらくなるという声がファンの間であがっているようだ。
「恐らく、デザインを見直すことが必要かもしれないね」
そう語った31歳のグロージャンは次のように付け加えた。
「それ(ヘイロー)にヘルメットと同じ色を塗ることはできないかな? そのことについて考えるべきだよ」