2017年にF1の新オーナーとなったアメリカのリバティ・メディアは、2018年にはさらにライブイベントを増やす計画をしているようだ。
■2018年は複数の都市でF1ライブイベントを開催
昨年、リバティ・メディアはこれまでにはなかった新たなイベントをロンドンで開催。『F1ライブ・ロンドン』と名付けられたこのイベントにはメルセデスAMGのルイス・ハミルトン以外の現役F1ドライバー全員が参加し、大いに盛り上がりを見せていた。
リバティ・メディアの指名を受けてF1マーケティング責任者を務めているショーン・ブラッチーズは『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対して2018年にはこうしたイベントを複数開催する計画だと次のように語った。
「次に行われるこの手のイベントはそれほど大きなものではないだろう」
「我々はマルセイユ、ベルリン、ミラノ、上海、そしてマイアミで何か似たようなものをやろうと計画している。だが、それほど多くのクルマは登場しないよ」
■新たなファンとの接点づくりが重要
ブラッチーズはさらに、こうしたイベントを開催することがF1にとっては非常に重要なのだと次のように続けた。
「我々としてはサーキットの外で観衆とこういう接触の機会を持つことが重要だと強く信じている。それにより普段は接触する機会のない人たちに我々のメッセージを伝えることができるからね」
「F1はこれまで長年にわたってかなり排他的だったし、興味を持った人たちだけが集まってくることができるものだった。それはスポンサーについても同じことが言える」
そう語ったブラッチーズは次のように付け加えた。
「まだF1とかかわりのない企業も多くの関心を抱いているよ」
■今は将来に向けた投資が必要な時期
しかし、F1チームの中には、リバティ・メディアによるこうした変化を歓迎していないところもあるようだ。その理由のひとつは、リバティ・メディアがそうしたイベントにコストをかければかけるほど自分たちに分配されるはずの収益が減ってしまう可能性があるためだ。
だが、ブラッチーズはこうした意見に対して、次のように反論した。
「これまであまりマーケティングをやってこなかったF1のようなビジネスでは、誰もがまずは投資が必要だということを理解するはずだ」
「以前は、スポンサー、デジタルプラットフォーム、マーケティング、コミュニケーション、ルールなどを担当する部門はなかった。こうしたものを構築することによっていつの日か成果を生むだろうし、誰もがこうした投資を評価するだろう」