フォース・インディアのセルジオ・ペレスが、今季からチームメートとして迎えたエステバン・オコンの速さに驚かされたと認めた。
■何度か同士打ちを演じたペレスとオコン
すでにフォース・インディアでは2018年も今年と同じペレスとオコンのラインアップで戦うことを明らかにしているが、今季はいくつかのレースでこの2人がクラッシュし、両者の関係が悪化したこともよく知られている。
フォース・インディアではチームメートによる同士打ちは許されるものではないとし、レースでは明確にチームオーダーを発令するという姿勢を打ち出している。
■自分もオコンに学ぶところがあるとペレス
2011年にザウバーでF1デビューを飾り、今年7年目のシーズンを送っているメキシコ人ドライバーのペレスは、9月に21歳になったばかりの若いオコンの「パフォーマンスレベル」には驚かされたとオコンの母国であるフランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』に次のように語った。
「僕は彼が1年目にこういう成績を残すとは思っていなかったよ」
「扱いづらいクルマでも、エステバンは速く走らせることができるんだ。それが彼の強みのひとつだし、僕もそこから学ぶ必要があるね」
「それに、最近の彼は予選でもかなり進歩を遂げてきた。だけど、自分自身もめいっぱいの走りをしなくてはならなくさせるようなチームメートがいることは僕にとってはいいことだよ」
■オコンのメルセデスAMG入りを予想する声も
かつてマクラーレンのチームマネジャーを務めていたメキシコ人のジョー・ラミレスもペレスと同じように感じているようだ。
「もしセルジオが限界まで攻めなければ、エステバンがナンバー1になってしまうだろう」
「チーム内での競争があることはセルジオにとってはいいことだ。だが、彼は絶対にうまくやらなくてはならない。なぜならこのビジネスは容赦のないものだからね」
そう語ったラミレスは、メルセデス所属ドライバーであるオコンが、現在メルセデスAMGでルイス・ハミルトンのチームメートを務めるバルテリ・ボッタスにとっても脅威の存在となる可能性があるだろうと次のように付け加えた。
「ときどき、私はバルテリ・ボッタスがメルセデスAMGで何をしているのかと不思議に思うことがあるんだ。彼がハミルトンと同じレベルにないことは明らかだからね。エステバンもメルセデス所属ドライバーであることを考えれば、とりわけそう思うよ」
■終盤まで白熱するチームメート同士の争い
2017年シーズンも残りは今週末に行われるF1第19戦ブラジルGP(12日決勝)と、最終戦アブダビGP(26日決勝)の2レースを残すのみとなっている。
2016年にペレスとニコ・ヒュルケンベルグ(現ルノー)によってチーム史上最高位となるコンストラクターズランキング4位の座を手に入れたフォース・インディアは、今季もすでにその位置をキープすることが確定している。
「前にいる3チームには手が届かないよ」
そう語った27歳のペレスにとって、残り2戦での課題はチームメートのオコンよりもドライバーズランキングを上位で終えることだ。
現時点でペレスは92ポイントでドライバーズランキング7番手につけており、オコンは9ポイント差の83ポイントで8番手に位置している。残り2レースでのフォース・インディアのチームメート同士の戦いにも注目が集まることになりそうだ。