今季のF1もすでに残り6レースとなったが、先週末のF1シンガポールGPをセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がリタイアで終えたことにより、ランキングトップのルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)との差が一気に28ポイントに開いてしまった。
数字的にはまだ可能性も残されてはいるが、ハミルトンがどこかのレースでリタイアするか、あるいは大きく順位を落とすといったことがなければ、ベッテルの逆転タイトル獲得はかなり厳しい状況となっているのは確かだ。
一方、ベッテルのチームメートであるキミ・ライコネンは、現時点でトップのハミルトンと125ポイント差のランキング5番手に位置しており、すでにタイトル獲得は事実上不可能となっている。
そのライコネンは、今季の残り6レースでは完全にベッテルのサポート役に徹することになるようだ。
「ドライバーとして、フェラーリが僕に何を期待しているのかははっきりと分かっているよ」
『Speedweek(スピードウィーク)』にそう語ったライコネンは、次のように付け加えた。
「もちろん、F1タイトルが獲得できるようベッテルを助けるつもりだよ。(逆の立場であれば)僕だって彼にそれを期待しただろうからね」
そのフェラーリにとって、今後の残り6レースのうち、まず乗り越える必要がある最初の難関が次戦マレーシアGPだ。マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットは、その特性からメルセデスAMGの方が有利だろうと考えられている。
しかし、ライコネンはマレーシアGPについて、「僕たちにとっては難しいだろうと思われている。僕たちはそうは思っていないよ」と語り、次のように付け加えた。
「別のレースだし、別の週末だ。僕たちは闘志を抱えてそこに向かうし、ベストを尽くしていくよ」
そのライコネンに与えられる課題は、今後の各GPの予選でメルセデスAMG勢の前に出ることだ。