フォーミュラEの最高責任者アレハンドロ・アガグが、フェラーリがフォーミュラEに参戦することを期待していると語った。
先週、F1とフォーミュラEの統括団体であるFIA(国際自動車連盟)のジャン・トッド会長が、ルノーのようにF1とフォーミュラEの両カテゴリーに参戦しているメーカーがあるのは喜ばしいことだとし、「いつかはフェラーリもそうなるだろうと確信しているし、それを楽しみにしている」と付け加えたことが報じられていた。
■フェラーリも参入するようなシリーズにしたいとアガグ
アガグもそのトッドのコメントを受け、イタリアの『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』に次のように語った。
「フェラーリがフォーミュラEに参戦することは全く可能だよ」
「我々は3年目を迎えている。ジャガーが参入することは素晴らしい兆候だ。我々は香港、ニューヨーク、モントリオール、そしてマラケシュでも新たにレースを行っている。もっと成長させ、反映させたいと思っているし、やることはまだたくさんあるよ」
■F1とフォーミュラEは共存できる
そう語ったアガグは、F1とフォーミュラEはライバル関係にはならないと次のように主張した。
「我々は伝統的なサーキットではなく、街の中心部に設けた短いコースでレースを行っている。そうしたサーキットではF1カーは走ることはできない。それに加え、我々のクルマのテクノロジーはかなり違っているしね」
■イタリア人ドライバーやメーカーの参入を期待
フォーミュラEでは新たなレース開催地としてイタリアの首都ローマを候補に掲げている。だが、現時点ではフォーミュラEとイタリアの関係はそれほど深くはない。アガグは、フェラーリを始めとするイタリアの自動車メーカーが参入してくれることを期待していると次のように続けた。
「20名のドライバーがいるが、イタリア国旗は見ることができない。若いイタリア人ドライバーは誰もがフェラーリでドライブすることを夢見ていることは分かっている。だが、遅かれ早かれ、我々のところにもイタリア人ドライバーが登場することになるはずさ。あるいは、イタリアのメーカー参入もあるだろうね」
その場合、フェラーリがそれにふさわしいと考えているかと質問されたアガグは次のように答えた。
「全く可能だよ。我々のところにはすでにルノー、アウディ、ジャガーがいるし、BMWの参入も決まっている。そしてメルセデスなどほかの自動車会社も真剣に参入を検討しているんだ」
「3年前にはこれほどになるとは誰も想像できなかっただろうね」
そう語った46歳のアガグは、次のように付け加えた。
「イタリアにはフィアット、マセラティ、アルファロメオがある。私は(セルジオ)マルキオンネ(フィアット最高責任者/フェラーリ会長)が常々アルファロメオを(レースに)復活させたいと言っているという記事を読んでいる。私は両手を広げて彼らを大歓迎するよ」