F1最高責任者のチェイス・キャリーが、2018年のF1は全21レースで行われることを明言したと報じられている。
2016年には過去最多の21レースが行われたF1だが、今年は再びドイツGP開催が見送られたことで年間20レースとなっている。
マレーシアGPの開催は今年で最後となるものの、2018年にはホッケンハイムでのドイツGPが開催されることに加え、伝統のフランスGPがポール・リカール・サーキットで復活することになっており、現時点では年間21レースとなることが予想されている。
■来年は全21レースだとF1ボス
キャリーも来年のF1は予定通り年間21戦で行われることになると認め、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。
「来年は21戦になるだろう」
「だが、興味を示している場所も1ページ分くらいはあるよ。優先すべきは、21レースをよりよいものとすることだ」
そのキャリーは少し前、将来的にはもっと人々が集まるニューヨークやマイアミ、あるいはラスベガスといったアメリカの大都市エリアでもうひとつF1レースを開催したいとの考えを示していた。そして年間25戦ほどにまでレース数を増やす可能性も示唆している。
そのことについて質問を受けたキャリーは、次のように付け加えた。
「アメリカで興味を示している都市が5つか6つあるよ」
■既存レースの充実化を目指すが再交渉はしない
一方で、既存のレース主催者の中には特に財政的な理由でF1レース開催継続を見直したいと考えているところがあるとも言われている。今年が最後となるマレーシアに加え、近い将来既存のレースがF1カレンダーから消えていく可能性も小さくはないようだ。
特に、前F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、いくつかのF1グランプリに関して高すぎる開催権料で契約していたと認める発言をしたことから、一部のグランプリ主催者から不満が出ているのも事実だ。
この件に関してキャリーは、これまでF1があまり主催者たちにとって魅力のあるものを提供できていなかったことが問題なのだと次のように続けた。
「契約にサインをして、それではまた来年会おうと言うだけでは不十分なんだ。もっと我々の側から提供できるものがなくてはならないんだ」
「だから、我々としても問題を抱えている主催者たちと話し合いをする必要がある。だが、現在の契約内容を見直すための再交渉は予定していないがね」
そう述べたキャリーは、次のように付け加えた。
「我々の商品には一定の価値があるわけだし、我々にはほかの選択肢がないわけではないからね」