メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(エグゼクティブディレクター)が、現在フェラーリに所属しているセバスチャン・ベッテルは自分のチームに合うドライバーだと思うと語った。
■ラウダはベッテル獲得計画を否定
2016年に初のF1チャンピオンに輝いたニコ・ロズベルグが電撃的に引退したことにより、メルセデスAMGでは急きょウィリアムズからバルテリ・ボッタスを引き抜いてルイス・ハミルトンのチームメートに据えている。
だが、ボッタスとの契約は今年1年だけであることがすでに明らかとなっており、2018年にはメルセデスAMGがセバスチャン・ベッテルあるいはフェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)といったビッグネームの獲得をもくろんでいるようだとうわさされている。
しかし、メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダは、うわさされているようなベッテル獲得は現時点では考えていないと今週次のように主張していた。
「それは我々の計画ではない。それははっきりと言っておかないとね」
■ベッテルはメルセデスAMGに合うはず
ところが、ヴォルフはラウダとはかなり違う趣旨のコメントを行ったと伝えられている。
「2018年には新たなドライバー獲得の可能性もあるし、それは興味深いものとなるだろうね。だが、現時点では時間を無駄にはできないし、ボッタスが期待通りの速さを示すことができるように集中していくよ」
『Stuttgarter Zeitung(シュトゥットガルター・ツァイトゥング)』にそう語ったヴォルフだが、2018年に向けて新たな候補となりえるドライバーとはベッテルのことかと質問されると次のように続けた。
「私は個人的に彼とはいい関係にあるし、彼はうちのチームに合うと思っているよ」
「だが、セバスチャンは現在所属しているチームに絶対的な忠誠を尽くす人物なんだ。ニコが引退したときも、彼はそのシートを埋める後任候補にはならなかった」
「彼はただ、“へぇ、これは驚きだね”と言っただけだった。彼は全身全霊でフェラーリだけのことを考えているんだ。将来的にどうなるかは様子を見るしかない。だが、セバスチャンを候補リストに載せなければ怠慢というものだよ」
■ハミルトンとボッタスでうまくやれるのがベスト
さらに、ドイツの自動車メーカーであるメルセデスのF1ワークスチームでかつてレッドブル時代に4年連続F1チャンピオンとなったドイツ人ドライバーのベッテルが走るというのは非常によい組み合わせとなるのではないか、と質問されたヴォルフは「いいと思うね」と答え、次のように付け加えた。
「だが、そうなればよさそうではあるものの、今はそれほど重要じゃないよ。私が一番望んでいるシナリオは、バルテリとルイスがうまく機能してくれることさ」