2017年F1シーズン開幕直前、トト・ヴォルフがテニスの練習中に負傷した。ところがそれは、「幸運の印」なのだという。
ドイツ『Stuttgarter Zeitung(シュトゥットガルター・ツァイトゥング)』紙に明らかにしたところによるとヴォルフは、12歳の娘とともにテニスコーチのレッスンを受けた際、つい間板を傷めたのだ。
「コーチが次々とボールを入れるんだ。早打ちの練習だね。22秒なら上出来というじゃないか。私は、『よし、タイム勝負か』と思ったよ」
「スタートして、『どうだ、私の方が早いぞ』と思いながら5個めのボールに向かって姿勢を変えたら、身体に電気が走った。つい間板さ」とヴォルフ。
■過去に怪我をした際はルイス・ハミルトンに幸運
だが、そこには一筋の光明が。2014年、ヴォルフは、サイクリング中の事故で骨を数本折っている。2015年にはトレーニングジムでヒザを傷めた。そして、いずれの年もルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が世界王者に輝いたのだ。
「ルイスにとっては良い前兆だ。私が負傷すると彼にツキが回ってくるんだよ」と言ってヴォルフは笑う。
■フェラーリ、レッドブルを警戒
もっとも、来たる2017年シーズンを前に行った冬季テストにおいてフェラーリが大きく前進したのは明らかだ。さらにヴォルフは、レッドブルの脅威も否定しようとしない。
「テストを見るかぎり、レッドブルやフェラーリとわれわれの距離は縮まっている」と語るヴォルフ。「それ以降の各チームには差をつけているがね」
「われわれのマシンは、特に2回目のテストで予想外の挙動を示した。しかし、本当のところがはっきりするのは(開幕戦オーストラリアGP二日目)土曜日の予選だ」とするヴォルフだった。