モントリオール市が、2017年以降のF1カナダGP開催実現に向けて水面下で動いているようだ。
●FIA、2017年のF1カレンダー暫定版を発表 アジア戦は入れ替えも
■暫定カレンダーで保留扱いとなったカナダGP
F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は9月末に2017年のF1暫定カレンダーを発表した。だが、2014年に2024年までの10年間にわたる開催契約を結んでいたにもかかわらず、モントリオールのジル・ビルヌーブ・サーキットでのカナダGPには今後確認が必要とされるとの印がつけられており、現状では開催が保留扱いとなっている。
これは、開催契約の中に盛り込まれていた老朽化したサーキット施設の改修が予定よりもかなり遅れているためだと考えられているが、実際のところカナダGPの主催者側も来季以降の開催に向けてF1最高責任者であるバーニー・エクレストンと交渉を行っているところだと認めている。
■モントリオール市が補助金支出で救済に
だが、最近ケベックの『La Presse(プレス)』紙が報じたところによれば、モントリオール市が補助金を支出し、遅滞している施設改修を促進することになりそうだという。
『La Presse(プレス)』は、モントリオール市では予算超過となって遅れているサーキット改修プロジェクトのために400万ドル(約4億1,100万円)の補助を行うことにしており、それによって現在の改修計画は2019年までには完了するだろうと報じている。
■2029年までの開催契約延長を目指すモントリオール
そして、モントリオールでは、この機会に現在2024年まで結ばれている契約をさらに延長することをもくろんでいるようだ。
「その見返りとして、市ではF1との間でカナダGP開催契約に関し、さらに2025年から2029年までの5年間の延長契約を締結するよう交渉している」
「モントリオール市とF1は基本的にこの解決策に合意しているが、まだ正式書類への調印は行われていない」
モントリオール市長のデニス・コデールはこの報道を正式に認めようとはしなかったものの、事務所を通じて「モントリオールが正式カレンダーにも含まれることになるという自信を持っている」とコメントしている。