マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンが、2017年も自分がF1を続けているかどうかはまだ分からないと示唆した。
マクラーレン・ホンダでは来季は控えドライバーのストフェル・バンドーンを昇格させるだろうとのうわさが強くささやかれており、現役ドライバー中最多F1出走数を誇るベテランドライバーのバトンは2000年にF1デビューを飾った古巣ウィリアムズに復帰するのではないかとも言われている。
■ただF1でドライブできればいいというわけではない
だが、バトンは、もし自分がF1を続けるとしたら、勝てるクルマを手にすることが条件だとドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』に次のように語った。
「F1でドライブするのはまだ楽しいよ」
「だけど、ただ運転することだけが楽しいんじゃないよ。勝つことが大事なんだ。そして、僕はもう長いこと勝利することができていない」
■2人にしか勝つチャンスがないF1は不要
そう語った2009年のF1チャンピオンは、少なくとも2017年からF1がかつてのような幅広タイヤに戻り、よりダウンフォースも大きくなることは歓迎だと語り、次のように続けた。
「それは正しい方向だよ。F1の人気もまた戻ってくるだろう」
「バルセロナ(第5戦スペインGP)のようなレースがもっと増えればいいんだけどね。4台のクルマが勝利を争っていたし、誰もがあのレースを楽しんでいた。同じチームのドライバー2人だけしかタイトル争いができないというようなことは、このスポーツにとって必要なことではないからね」
■来年勝てるようになるかどうかは分からない
少なくとも、最近ではレッドブルとフェラーリがメルセデスAMGとの差を縮めてきているように見える。そして、フェルナンド・アロンソはマクラーレン・ホンダも2017年にはタイトル争いに加わることができるのではないかと考えているようだ。
だが、バトンはそれほど楽観的には考えられないようだ。
「来年どんな感じになるのかは分からないな」と語ったバトンは、次のように続けた。
「言えることは、トップ3チームが来年もまた上位に来るだろうということだ。そして、マクラーレン・ホンダもそこに加われるんじゃないかと期待している。今年の僕たちの成長度合いやチームには才能ある人材がいることを考えればね」
「いいかい、その可能性はある。だけど現時点ではまだ占いをしているようなものさ」
■必要なのは優勝争いに加われること
36歳のバトンは、自分にとって重要なことはすぐに勝利を目指すことができるかどうかだと次のように締めくくった。
「いろんなことが上向きになってきているのが見えるし、僕もそのプログラムの一員であることをうれしく思っているよ。だけど、表彰台に上ったり、勝利を目指して戦えたりしなければ、決して満足はできないよ」