マクラーレン・ホンダは、このシーズンオフの間に1周あたり数秒ほどもタイムを縮めることも可能だ。
そう主張しているのは、マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエだ。
少し前、2015年にマクラーレン・ホンダに加入したフェルナンド・アロンソが、来シーズンまでには「現実的」に見て、2.5秒は短縮できるだろうと語っていた。
だが、このアロンソのコメントに関しては、マクラーレン・ホンダがそれほど飛躍的な進歩を見せない限り、今後も自分が同チームで走り続けるかどうかは分からないという意図を込めた警鐘だったと受け止めた者も少なくなかった。
■弱点を修正できれば数秒の短縮は可能
アロンソが来季は1周あたり2.5秒も短縮できるだろうという驚きのコメントを行ったことに関して質問を受けたブーリエは、『f1news.cz』に次のように答えた。
「確実なことや、保証されていることは何もない」
「だが、我々は、なぜ今年は自分たちに戦闘力がなかったのかということが分かっている」
「この新しいPU(パワーユニット)技術は素晴らしいものだ。だが、これには熟成も必要だ。1周を通じて電気によるパワーを展開することができなければ、コンマ1秒どころか数秒を失ってしまうからね」
「つまり、我々がこの問題や、そのほかのいくつかの問題を解決することができれば、パフォーマンス的には数秒を取り戻すことだって可能なんだ」
■2016年型車はMP4-30の進化型
2015年シーズンを迎える前、マクラーレンでは自分たちの2015年型車は「サイズゼロ」思想に基づいて設計されたものだということを宣言していた。そして、ブーリエは2016年型車にもその思想が引き継がれ、非常にコンパクトなF1カーとなるだろうと次のように語った。
「私に言えることは、それ(2016年型車)は(MP4-)30の進化型になるだろうということだ。そしてクルマのパフォーマンスはすでに前進を見せている」
「それ以外の点に関しては、新車発表まで待ってもらうしかない」とブーリエは付け加えた。