2015年にかつての伝説的F1コンストラクターであるマクラーレン・ホンダが23年ぶりに復活した。しかし、ホンダのパワーユニットは性能と信頼性の両面で大きくライバルたちに後れを取り、チームランキングは10チーム中9位という厳しい成績に終わってしまった。
現在のF1ルールでは、シーズン中のエンジン開発が厳しく制限されていることも、ホンダが最後まで調子を上げることができなかった原因のひとつだと言われている。
5年間在籍したフェラーリを離れ、マクラーレン・ホンダのプロジェクトに3度目のタイトル獲得の夢を託して移籍してきたフェルナンド・アロンソだが、2015年はドライバーズランキング17位という成績に終わってしまった。
そのアロンソにとて、今非常に気になっていることのひとつが、今後のF1が基本的にどういう方向へ進もうとしているかということだという。
どういうふうにルールが変わって欲しいと思うかと質問されたアロンソは、次のように答えた。
「もっと大きなエンジンで、もっとパワーがあること。それに、もっと空力(ダウンフォース)もあればいいかな」
「チームにはもっと開発やテストが自由にできるようになって欲しい。10年前のF1のようにね。それによってもっと費用がかかると言われることもあるけれど、僕はそれについては疑問を感じている。例えば今はシミュレーターなどのテクノロジーでそれを補っているけれど、そのためにコストも増えているんだからね」
アロンソはさらに、現在のような形にルールが変更されたのは、小規模F1チームのためにコストを下げる必要があるとの考え方によるところが大きいと思っているが、それはF1にとっては間違った方向だったと考えていると主張している。
「もしいくつかのチームにテストをする余裕がないとしても、それはよくあることだよ。これはスポーツなんだからね」
そう語ったアロンソは、次のように続けた。
「(サッカーの)レアル・マドリードは何人かのプレイヤーを買うことができるけれど、ほかのチームではそれはできない。だけど彼らはそのことで謝ったりはしない。F1では常に小規模チームを保護する必要がある。だけど、彼らがテストを行うことができないとしても、それは仕方がないことさ」