2014年10月にルカ・ディ・モンテゼモーロに代わってフェラーリの会長に就任したセルジオ・マルキオンネが、実質的にフェラーリの責任者として初めて迎えた2015年のF1に関し、「素晴らしいシーズンだった」としつつも、まだ最強ライバルのメルセデスAMGに対しては劣っていると語った。
フェラーリの親会社であるフィアットは、2014年にモンテゼモーロを解任すると、彼がシーズン序盤に新チーム代表に据えていたマルコ・マティアッチもシーズン終了とともに解任し、その後任に長年にわたってマールボロの広告宣伝担当役員を務めていたマウリツィオ・アリバベーネを新たにチーム代表にすげかえていた。
現在、フィアットとフェラーリの責任者を兼務するマルキオンネは、2015年のF1シーズンについて次のように語った。
「シーズンが始まるとき、我々は、もし3勝できたらアリバベーネと私でサンバを踊ることになるだろうと言っていた」
「素晴らしい結果だったよ」
オランダのアムステルダムで行われた株主総会に出席していたマルキオンネは総会後にそう語ると、「サンバを踊って恥をさらすことは避けられてよかった」と付け加え、さらに次のように続けた。
「数多く表彰台に上ることができたということは、我々のチームには非常に素晴らしいことを達成する能力があることを示したものだ。(セバスチャン)ベッテルは素晴らしいシーズンを送ったし、彼は本当に大したやつだ。素晴らしいドライバーだし、彼はうまくチームに溶け込んでいた」
「すでに、我々は2016年に視線を向けている。メルセデスAMGに非常に接近して見せたことで、我々が素晴らしいチームであることは確認することができた。だが、技術的には我々はまだ彼らには劣っている」
ところで、アムステルダムで3日(木)に行われた株主総会では、10%の株式を市場公開した後、フェラーリをフィアット・クライスラー・グループから切り離すことが承認された。
今後、フィアットはフェラーリの残り株式の大半を売りに出すことになるが、グループはおよそ40億ドル(約4,930億円)もの巨額の資金を得ることができると見込まれている。
モンテゼモーロは先週、イタリアのメディアに対して次のように語った。
「フェラーリはフィアットのための現金自動支払機になってしまったようだ」