NEXT...F1開催スケジュール

ハースF1、今週末にグロージャンのチームメートを発表か

2015年10月22日(木)19:52 pm

2016年からF1に新規参戦することになっているアメリカのハースF1が、今週末にF1アメリカGP(25日決勝)が行われるオースティンでもう一人のドライバーを発表するのではないかとうわさされている。

ハースF1では、すでに来季に向けてロマン・グロージャン(ロータス)の加入を正式に発表しているが、内部関係者によれば、母国アメリカでF1が開催されるのを機に来季そのチームメートとなるドライバーを発表する計画だという。

そして、それは現在フェラーリで控えドライバーを務めているエステバン・グティエレスだろうと考えられている。

■フェラーリと関係ある北アメリカ出身ドライバーとは?

ハースF1のチーム代表であるギュンター・シュタイナーは最近、フェラーリからドライバーを迎え入れられることになりそうだとほのめかすとともに、「北アメリカ出身のドライバーがいれば、このスポーツにとってもいいことだろうね」とコメントしていた。

フェラーリにはジャン-エリック・ベルニュという経験値の高いドライバーも開発担当として所属しているが、北アメリカ出身ということになれば、メキシコ人ドライバーであるグティエレスということになるのは間違いないだろう。

一方、最近フェラーリエンジンを搭載するマノー・マルシャのシートを確保したアメリカ人ドライバーのアレキサンダー・ロッシという存在もある。だが、ロッシは自分がハースF1のドライバーになることはないと認め、『AP通信』に次のように語った。

「少しばかり驚いたよ。彼らが自分たちの掲げたコンセプトに合わないことをしようとしていたからね」

ハースF1のオーナーであるジーン・ハースが、F1参戦決定当初は、一人はアメリカ人ドライバーを乗せたいと語っていたことに言及しながらそう語ったロッシは、次のように続けた。

「でも、F1はスポーツでありながら、ビジネスの要素も大きいことはよく分かっているよ」

■以前からうわさのあったグティエレスが本命

シュタイナーはさらに、グロージャンのチームメートとなるドライバーは、F1での経験を持っており、スポンサーを持ち込むことでハースF1の予算にも貢献してくれるだろうとも語っており、メキシコ系企業からの支援を受けるグティエレスが本命だと見てまず間違いのない状況のようだ。

グティエレスは、メキシコの大富豪であるカルロス・スリムが経営する通信会社のクラロなどを始め、潤沢な資金を持つメキシコ系企業の支援を受けていることでも知られている。もちろん、現在それらの企業はグティエレスが所属するフェラーリのスポンサーにもなっている。

グティエレスのハース加入発表が遅れているのは、今後そのスポンサーシップの割合をフェラーリとハースでどのように分けるかというビジネス上の交渉が続いていたためだとも言われている。

■フェラーリとハースF1の協業を警戒するライバルチーム

いずれにしても、フェラーリとの強いきずなを持つ形でF1デビューを飾ることになるハースF1だが、こうした動きにはライバルチームたちも強い警戒心を抱いているようだ。

現在最強のF1チームであるメルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)もその一人だ。ヴォルフは、スペインの『Marca(マルカ)』に次のように語った。

「私は、来年は我々がチャンピオン候補筆頭とはならないだろうと確信しているよ」

「フェラーリはハースとの協業という非常に賢いやり方を進めている。彼らは間違いなく、そこから利益を得ることになるだろう。我々も今後同じようなやり方ができるよう考えていかなくてはならない」

そう述べたヴォルフは、次のように締めくくっている。

「我々は、フェラーリが2016年には非常に強くなることを期待している。私の意見だが、もし来年はまだ我々の敵にはならないとしても、彼らは非常に手ごわいライバルになると思うよ」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック