今年のF1オーストラリアGP(21日決勝)の観戦チケットを購入した人たちの前で展開されるのは、銀色対赤色の戦いとなりそうだ。
【結果】F1オーストリアGPフリー走行2回目の順位、タイム差
昨年、A1リンクからレッドブルリンクと名前を変えたサーキットで11年ぶりに復活したオーストリアGP。決勝日には9万人の観客であふれかえっていた。だが、今年は決勝日も5万席分しかチケットが売れていないと言われている。
レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、「誰も2台の銀色のクルマがはるか遠くに走り去るところなど見たくないんだと思うよ」と語っている。
実際のところ、オーストリアでも銀色のメルセデスAMGが強さを発揮することは間違いないだろう。だが、今年は手ごわいライバルがいるのも事実だ。19日(金)に行われたフリー走行2回目ではフェラーリのセバスチャン・ベッテルがニコ・ロズベルグを抑えてトップタイムを刻んでみせている。
さらに、チームメートのキミ・ライコネンも両セッションで3番手につけ、安定した速さを示している。
ロズベルグはセッション後にドイツのメディアに対し次のように語った。
「予選に向けて燃料を少なく積んだ状態でのフェラーリは速そうだ」
「間違いなくフェラーリとは接近戦になるよ」
だが、ロズベルグは、現在のポイントリーダーであるチームメートのルイス・ハミルトンよりも前でセッションを終えたことには満足しているようだ。
「フリー走行で彼の後ろになるよりは前になるほうがいいからね」とほほ笑むロズベルグだった。
フリー走行2回目では速さを示したベッテルだが、もちろんメルセデスAMGに対する警戒を怠ることはない。
「メルセデスAMGが夜を通じて改善してくることは分かっているよ。それに、彼らが金曜日に手の内をすべて見せたとは思っていないしね」
そう語ったベッテルは、次のように付け加えた。
「僕たちも差を縮めてきている。だけど彼らをつかまえることは簡単なことではないよ」