先日、マノー・マルシャとの間で控えドライバー契約を結んだことが報じられたスイス人ドライバーのファビオ・ライマーだが、まだF1の入り口に足をかけたところに過ぎないと認めた。
26歳となるライマーは、2013年のGP2年間チャンピオンだ。だが、2011年のチャンピオンであるロマン・グロージャン(ロータス)以降、F1に昇格できたGP2チャンピオンはまだ誰もいない。
ライマーは、かつてスポンサーであるライナー・ガンテンバインとともにF1シート獲得に動き、ザウバーなどと交渉を行っていたものの、結局失敗に終わっていた。
今ではそのガンテンバインもスポンサーから降りてしまったと考えられている。
だが、ライマーも、マネジャーであるスヴェン・マンゴールドもまだあきらめてはいない。
先週、マノー・マルシャの控えドライバーとなったことが発表されたライマーは、今季数戦で金曜フリー走行1回目を担当することになると言われている。そして、次戦F1オーストリアGP(21日決勝)でその最初のチャンスが訪れることになるかもしれない。
だが、ライマーが今後レースドライバーのシートを獲得するためには、十分な資金を提供できるスポンサーを見つけることが必須条件だ。
「実際のところ、まだ何も言えないんだ。だが、すべてはスポンサー次第だよ」とマンゴールド。
ライマーは、今季は日本のスーパーフォーミュラに参戦する計画を進め、チーム無限と契約を結ぶに至っていた。だが、結局スポンサーが約束していた資金提供を行わなかったために、その契約は破棄されてしまっていた。
だが、ライマーとマンゴールドがこれから見つけなくてはならないのは、スーパーフォーミュラではなくF1へ参戦するための資金を提供できるスポンサーだ。
マンゴールドも「日夜これに取り組んでいる」と認めている。
現時点では、まだスポンサーもなく、レースドライバーとしての契約も行われておらず、統括団体であるFIA(国際自動車連盟)に対してF1出走に必要なスーパーライセンスの発給申請もできない状態だ。
だが、ライマーは、前向きに考えていると次のように語った。
「すべての問題が解決されれば、その手続きは最大でも10日あれば十分さ」