かつてルノーF1などでチーム代表を務めていたフラビオ・ブリアトーレが、イタリア放送協会『RAI』に対し、現在F1で話題となっているいくつかの件についてコメントを行った。
ブリアトーレはまず、メルセデスAMGは実際のところ2015年シーズンを圧倒的に支配したいとは考えていないはずだと主張している。
■ライバル登場を歓迎するメルセデスAMG
ブリアトーレに言わせれば、昨年は19レースのうち16戦で優勝を飾るという圧倒的な強さを誇ったメルセデスAMGだが、今年はフェラーリにその踵(かかと)をつかまれた状態となっていることをよろこんでいるのだという。
それは、4月にレッドブルのヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)が行ったコメントを受けてのものだ。
マルコは、昨シーズン終了後からメルセデスが「フェラーリを助けていた」と発言し、「その理由は誰でも分かっているよ」と付け加えていた。
これに関し、ブリアトーレは今回次のように語った。
「メルセデスAMGは自分たちだけがダントツに強い状況にしたくないんだ。そうでなければルールが変えられてしまうだろうからね」
「あまりにも簡単に勝ちすぎると、彼らにとっても利益とはならないんだよ」
■エクレストン時代はあと1、2年
一方、F1最高責任者のバーニー・エクレストンとも親しいことで知られるブリアトーレだが、現在84歳のエクレストンが少なくとも「あと1、2年は」現職にとどまるだろうと次のように語った。
「彼はF1を作り直す力を持っている。だがそれにはCVC(F1のオーナー会社であるキャピタル・パートナーズ)やFIA(統括団体である国際自動車連盟)からもっと支持を得る必要がある」
「彼がいなくなったら、その後はもう彼のような人材は現れないだろう。もしCVCがオーナーとしてとどまるならば、彼らが最高責任者を指名することになるが、恐らくはアメリカ人になるだろう。そしてF1は取締役会によって管理運営されることになるだろうね」
「それはあまりいいことではないよ。優れた独裁者によってルールが作られるほうがいいんだ」
■フェラーリはライコネンより若いドライバーを使うほうがいい
ブリアトーレはさらに、ルイス・ハミルトンがフェラーリへ移籍するのではないかとのうわさにも言及している。
「私は、彼は今いるところ(メルセデスAMG)に満足していると思うよ。ロズベルグにもプレッシャーをかけることができているしね」
「ライコネンもよくなっている。だが、フェラーリが彼を残留させるかどうかは分からない。もしそうしないのであれば、私なら若いボッタスのようなドライバーを選ぶね」
そう語ったブリアトーレは次のように付け加えた。
「私のお薦めはリカルド(ダニエル・リカルド/レッドブル)なんだが、彼はレッドブルから離れないだろうね」