マクラーレンのジェンソン・バトンは、2週間後に開幕を迎える2015年最初のレースF1オーストラリアGP(3月15日決勝)のグリッドにどういう順番で各チームのF1カーが並ぶことになるか、現時点ではまったく見当もつかないと語っている。
26日(木)に、バルセロナで今年最後のシーズン前テストが始まったが、今年はマクラーレン・ホンダMP4-30でシーズンに臨むことになるバトンは、今年は昨年とはかなり順位が入れ替わるのではないかと見ている。
「1年前は、メルセデスAMGとウィリアムズがライバルたちより一歩前に出ているのがはっきりしていた」
バトンは、『Speedweek(スピードウィーク)』にそう語り、次のように付け加えた。
「だけど、今回はどういう順番になるのか予想するのは本当に難しいね。オーストラリアではかなり入り乱れるかもしれないよ」
事実、今年のここまでのテストでは、いろいろなチームが速さを見せてきている。フェラーリは明らかに改善されているし、バルセロナへ来てからはロータスが最速タイムを刻んでみせた。そして、2014年のチャンピオンチームであるメルセデスAMG、そしてウィリアムズやレッドブルに関しては、いまだに手の内を隠しているのではないかとも見られている。
「誰が速いのか、どこがもっと頑張らないとならないのかということが本当に分かりづらいね」とバトン。
「僕は、メルセデスAMGが強いと思う。だけど、ロングランを見るとフェラーリもよさそうだ。ウィリアムズについてはよく分からないけれど、レッドブルやザウバーも堅実な走りを見せている」
そう語ったバトンだが、自分が所属するマクラーレン・ホンダは、ここまでのところトラブル続きだ。
かつて伝説的とも言える黄金時代を築き上げた歴史を持つマクラーレンとホンダ。だが、複雑なV6パワーユニットが導入され、新時代を迎えたF1への旅立ちは、そのスタートラインにつく前から苦悩に満ちたものとなっている。
だが、バトンは前向きだ。
「これまでにも何度か厳しい冬を過ごしたことがあったよ」
「ここ(マクラーレン)でも、2010年にはエキゾースト(排気管)がよく壊れていたしね」
そう話したバトンは、次のように締めくくった。
「ほとんどのケースで、そういう問題は片付けることができるものさ。僕は今年、いくつかのチームが大きな進歩を見せると確信しているよ。そうなればかなりワクワクするものになるだろうね」