2015年シーズンを前にエンジン開発凍結の「解除」を求めるライバル勢。彼らの声にメルセデスAMGは、いっそう頑なな姿勢を見せている。
先週末のF1第17戦アメリカGPでフェラーリのチーム代表マルコ・マティアッチは、パワーユニット開発のホモロゲーション規則を緩和する方向でメルセデスAMGを納得させたらしい。イタリアでは、そんなことも報じられている。
しかし、当のトト・ヴォルフおよびニキ・ラウダに話をきいてみると、その話が真実とはとても思えない。
「彼ら(他チーム)は、一年中エンジンの開発をさせてほしいというんだ」と、ドイツ『Frankfurter Allgemeine Zeitung(フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥン)』紙に話すヴォルフ。「とんでもなくナンセンスな話だと思う」
「ただ請求書の金額が跳ね上がるだけで、どうせ順位なんか変わりゃしない」
ラウダの意見も同様だ。試算によると、開発「凍結」解除にかかる出費増は、少なくとも一エンジンメーカーあたり1,000万ユーロ(約14億1,500万円)になるという。
「そんなことは許せない」と、ラウダはイタリア『La Repubblica(レプブリカ)』紙に語った。「不合理かつ非常識だ」
「まったくバカバカしい」と、ラウダ節は止まらない。「メルセデスが過去一世紀で初めてタイトルを取ったら、規則を変えさせろといってくる」
「フェラーリなどエンジンの48パーセントについて見直しが認められているんだから、やればいいじゃないか。別に凍結解除なんて必要ない」「それで十分だ」