ロータスF1チームとメルセデスAMGハイ・パフォーマンス・パワートレインズ(以下HPP)は9日(木)、共同で、2015年から長期に渡るメルセデス・ベンツ・パワーユニット供給について合意に達したと発表した。契約は、現世代のパワーユニットが終了するまで。
このたびの合意によりロータスは、英ブリクスワースに本拠を置くメルセデスAMG HPPからメルセデス・ベンツ・パワーユニットの供給を受ける。同ユニットは、メルセデス・ベンツと技術提携を結ぶペトロナスが開発したFluid Technology Solutions(フルイド・テクノロジー・ソリューションズ:燃料と潤滑油)を用いている。
変速機については、引き続きロータスが英エンストンで設計と製造を行う。同チームの2015年型車E23ハイブリッドは、すでに開発が進んでいる。
マシュー・カーター(ロータスF1チームCEO)
「メルセデスAMG HPPがわれわれを長期契約先に選んでくれて、嬉しい。われわれは、グランプリ優勝と今いちど選手権を狙うチームになることを目標に、戦列のトップに返り咲くつもりだ。このたびの合意は、その目標に向かう一歩と捉えている。メルセデス・ベンツのパワーユニットはコース上で好パフォーマンスをみせている。その力強いパワーとエンストンが持つシャシー開発能力をうまく合体させることが、われわれの目標だ。メルセデス・ベンツを搭載するE23ハイブリッドが、ロータスの新時代を飾る栄光の先がけとなるよう願っている」
「今回のジョイントにあたっては、これまでチームの歴史と密接に関わり、互いの力で成功を成し遂げてきたルノーにお礼を申し上げたい」
アンディー・コーウェル(メルセデスAMG HPPマネージングディレクター)
「2015年シーズンから、ロータスをメルセデスAMG HPPの顧客に迎え入れることができて喜んでいる。ロータスは、すばらしい施設の整った、技術的に高い能力を持つ集団だ。互いに力を合わせれば、来季はコース上で一皮むけたパフォーマンスを発揮すると信じている。2014年のブリクスワースは、ワークスのシルバー・アロー(メルセデスAMG)に加え、3つのカスタマー・チーム(ウィリアムズ、マクラーレン、フォース・インディア)にメルセデス・ベンツらしい高レベルのサポートを提供できることを証明した。2015年も引き続き、そのチャンスを得られて喜んでいる。われわれは、さらに性能と信頼性を追求していく」
トト・ヴォルフ(メルセデス・ベンツ・モータースポーツ責任者)
「あくまでシルバー・アローのワークスチームが第一義だが、加えて、今世代のパワーユニットを3つのカスタマーに供給し続けるのはメルセデス・ベンツにとって戦略的に重要だ。そのため、2015年以降の新しい顧客を求めていた。ロータスは近年、コース上で優れたパフォーマンスを発揮してきた。喜んで彼らをメルセデス・ベンツのファミリーに迎え入れる。今後、長年に渡って実り多く、ハイレベルな関係を築けるよう期待している」