贈賄の疑いで裁判にかけられた末、大金と引き換えにミュンヘン司法当局と取引したF1 CEOバーニー・エクレストン。1億ドル(約102億円)もの巨額で決着にこぎ着けた彼の手法は、世間を騒がせた。
和解発表から一週間の時間をもらったエクレストンは金を工面、9,900万ドル(約101億円)をバイエルン州に、残りの100万ドル(約1億円)をドイツ国内の児童福祉団体に支払った。
「受取人側への入金をもって刑事訴訟は終了しました」と、裁判所のマルガリーテ・ネツェル広報担当はドイツ『DPA通信』に語る。
イギリス『Daily Mail(デイリー・メール)』紙によると、法廷での争いにピリオドを打ったエクレストンは、さっそく自家用の豪華ヨット、ペタラ号の帆を上げ、クロアチア沖のハウル島で訴訟の終わりを祝っている。
「三年半もの苦難、旅から旅の生活、弁護士との協議、その他あれやこれやを乗り越えて、ようやく決着した。まったく喜ばしいよ」と、エクレストンはいう。
バイエルン州が和解金をどう使うかは、まだ明らかになっていない。何せドイツの歴史でもっとも高額な刑事裁判の和解金なのだ。だが、ホルスト・ゼーホーファー州首相は次のように話す。「われわれが嬉し涙を流していると思ったら、それは誤りだ」