マクラーレンが、すでに同チームのドライバー、ジェンソン・バトンに対して来年以降の契約は行わないと伝えたようだとのうわさを否定した。
F1イギリスGP(第9戦)が開催されたシルバーストンのパドックにおいて、マクラーレン総帥のロン・デニスが、バトンに対し来年以降新たな契約締結を申し出ることはないと伝えたとのうわさが大きくささやかれていた。
それより前、現役ドライバーにおいては最多F1出走数を誇る34歳のバトンは、デニスが自分に対し「もっと努力すべき」と発言したことに対し冷ややかな反応を示すとともに、その後のインタビューではまだ今後のことについては「考えていない」とコメントしていた。
「いずれにしても、契約に関して話をすることはできないけどね」と『Speedweek(スピードウィーク)』に語ったバトンは、「話ができるドライバーは誰もいないよ」と付け加えていた。
デニスがバトンに対し2015年の契約を行わないと告げたとスペインの『Marca(マルカ)』が報じたことに対し、マクラーレンの広報担当者は、それは「まったくのでたらめ」だと否定している。
最終的に、バトンは少なくともあと1年はマクラーレンにとどまることができるかもしれない。というのは、マクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエが、来年にはまだフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)やセバスチャン・ベッテル(レッドブル)、そしてルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)といった本当のトップドライバーとの契約は間に合わないかもしれないと認めているからだ。
ブーリエは『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように語った。
「現在、我々は彼ら(ほかのドライバー)がどういう状況にあるかを探りたいと思っているだけだ」
「なぜなら、全体としてのパッケージが重要だからね。だから、何が何でもF1チャンピオンをクルマに乗せることが大切だというわけじゃないよ」
「もし自分たちのクルマがトップにくらべて2秒も遅いとしたらそんなこと(トップドライバー獲得)をしたいとは思わないだろう。そんなことをすれば費用がかかるだけでなく、彼らへの対処だって難しくなるからね」
そう語ったブーリエは、次のように付け加えた。
「全員の準備が整ってから、決定することになるだろう」