F1第8戦オーストリアGPで、ウィリアムズはあえてメルセデスAMGに勝ちにいかなかったという。
■【結果】F1オーストリアGP決勝レース、タイム差、周回数、ピット回数
圧倒的な強さを誇るメルセデスAMGに対し、ウィリアムズは予選で上回ってフロントローを独占したものの、決勝ではメルセデスAMGに次ぐ3位と4位に終わった。
これには、優勝するためにもっと攻撃的な戦略を取るべきだったという分析もある。
しかし、ウィリアムズのチーフエンジニア、ロブ・スメドレイは、「問題を抱えていなかったわけではない」と明かし、チームがあえて抑えた戦略を取ったとスペインの『EFE通信』に語った。
「ブレーキやタイヤ、ほかのものを含め、クルマのシステムをいたわらなければならなかった」
「確実に3位と4位でフィニッシュできるようにする必要があった。それで、メルセデスAMGに対抗してリスクを取るようなことは一切しないことにした。そうしていたら、5位や6位、さらに下位で終わっていたかもしれない」とスメドレイは説明している。
「もし、(メルセデスAMGの)1回目のピットインに反応していたら、われわれのクルマは完走できなかっただろう」
「メルセデスAMGには問題があった」とスメドレイ。「だが、彼らは全開で走ってはいなかったと思う」
このアプローチが功を奏して、ウィリアムズはチーム別のコンストラクターズランキングで一気にマクラーレンを抜いて5番手に浮上している。
■自信を見せるボッタス「これは始まりに過ぎない」
2番手スタートで自身初の3位表彰台を獲得したバルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)は、チームがさらに勢いに乗っていくだろうと話す。
「この結果はまぐれじゃないと思う」とボッタスはフィンランドのテレビ局『MTV3』に話している。
「チームは素晴らしい仕事をしていて、パフォーマンスを上げる改良を継続的に加え続けている。これは始まりに過ぎないよ」とボッタスは今後に自信をのぞかせた。