フェラーリの関心はすでに2015年に向いている。
以上のように語るのはチームのエース、フェルナンド・アロンソだ。僚友キミ・ライコネンはそれより先に2014年F1タイトルのギブアップ宣言をしている。
それでも今週末の第7戦カナダGPを重要なレースと位置づけるマラネロは、厳しい戦いが続くF14-Tに大変更を加えた。タイプBと呼んでも差し支えない進化型だとする報道もあるぐらいだ。
今季はメルセデスAMGぶっちぎりの様相を呈している。アロンソの発言からは、フェラーリの方針が2015年に大きく転換したことがうかがえる。
「重要な目標に向かって戦い続けなければならない。もちろん今年もゴールを設定している」と、5日(木)に語ったアロンソ。
「しかしながら、今年から来年の計画に歯止めをかけるわけにはいかない」
アロンソの説明は、こうだ。2014年型車の開発は続けるべし。なぜなら来季も同様の規則で行われる以上、施した改良の多くを2015年型車に「持ち越す」ことができるからだ。
「だがもし来年、根本的に変えるのであれば、今から少しの時間も惜しんではならない」とするアロンソ。
2015年についてここまでオープンに話をするからには、おそらく来年も跳ね馬にまたがるのであろう。もっとも、マスコミはマクラーレンあたりへの移籍を盛んに報じているが。
何よりルカ・ディ・モンテゼモーロ会長との関係は微妙な状態といわれて久しい。それにアロンソは、親しかったステファノ・ドメニカリ解雇とマルコ・マティアッチのチーム代表就任も気に食わない。
5日(木)、彼はイギリス『BBC』に対し、モンテゼモーロとのあいだに「何の問題はない」と話している。
いっぽうマティアッチについては、「すべて正しい方向に進んでいる」とのことだ。
「彼は先の展望がよく見えている。アプローチも非常に賢明だ。僕らはますます力をつけるだろう」