F1オーストラリアGPの主催責任者であるロン・ウォーカーが、F1では今後も今季のエンジン音増大に向けた取り組みを進めていくことになるだろうと語った。
先週、バルセロナで行われたF1公式テストにおいて、メルセデスAMGがトランペットのような形状のアタッチメントをF1カーの排気管に取り付けてテスト走行を行った。これは、今季から導入され、音が小さくなったとの批判を受けたV6ターボエンジンの音を増強するための装置だった。
この、F1の音の魅力をもっと大きなものにしようとするための最初のテストの結果については、誰もが失敗だったと結論づけている。さらに、今年から導入された最新式F1エンジンの音を人為的に調整するということはそれほど単純なものではないということが証明されたことに安心している者も少なくない。
だが、ウォーカーは、F1の音量改善への取り組みはこれで終わるわけではないと主張している。
ウォーカーは、F1スペインGP(第5戦)が行われたバルセロナにおいて、F1カレンダーに名前があるほとんどすべてのレース主催者たちを集め緊急会議を開催していた。その結果、F1エンジン音増大への取り組みを進めていくことに「全員が同意した」と、『Fairfax Media(フェアファクス・メディア)』に語った。
現時点では、その会議で実際に何が議論されたのかは確認されていない。だが、ウォーカーは、「我々は全員が音の大きさについて懸念している」と語り、次のように続けた。
「我々は、来年までは待てない。すぐに何らかの手が打たれるべきだ」
「全員が同意したよ。我々はみんなエンターテインメントとしてのビジネスにかかわっているんだ。観客席にいる人たちは新しいレギュレーションなど理解していない。彼らは攻撃的なものを欲しているし、古代ローマの剣闘士のような戦いを望んでいるんだ」
そう語ったウォーカーは、次のように付け加えた。
「客は1レースでたった100kgの燃料しか使わないなどということは気にしていないよ。スポーツの市場は非常に激化してきているし、今ではチケットを販売するのも大変なんだ」