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「ベッテルを“金だけのため”に働かせている」とリカルド

2014年05月15日(木)18:53 pm

2014年シーズン序盤、昨年まで在籍していたトロロッソからレッドブルへと昇格したダニエル・リカルド(レッドブル)は、これまでのレースにおいてはほぼチームメートのセバスチャン・ベッテルを上回る成績を上げてみせ、F1界を驚かせている。

これまで4年連続でF1チャンピオンとなり、昨シーズン後半には前代未聞の9連勝という離れ業を成し遂げてみせたベッテルも、今ではすっかりリカルドの陰に隠れてしまったような印象さえある。

リカルドがリタイアに終わった第2戦でベッテルが3位となったことで、ドライバーランキングこそベッテルの方が上にいるものの、仮に開幕戦でのリカルドの2位フィニッシュが失格処分という結果にならなければ、当然ポイントでもリカルドがリードしていたはずだ。

ベッテルも、先週末のF1スペインGP(第5戦)においては新しいシャシーに替えたことで、これまでよりは明らかによいパフォーマンスを発揮していた。伝えられるところによれば、レッドブルではそれまでベッテルが使っていたシャシーに「ゆがみ」があったことを発見したという。

だが、レッドブルのエンジニアリング責任者であるポール・モナハンは、こうした報道を否定し、『Reuters(ロイター通信)』に次のように語った。

「ひとつのエラーも考えられないし、これまで使用していたシャシーとスペインGPで使ったシャシーのどちらにもこれ以上の作業が必要だとは考えられない」

それはともかく、リカルドが今季これまでレッドブルにおいてベッテルを超える活躍を見せていることは間違いない。

今のリカルドには、『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に次のような冗談を語るほどの余裕があるようだ。

「セバスチャンを、“金を稼ぐためだけ”に働かせることができているのはいい気分だよ」

これまでのところレッドブルでの栄誉を独り占めにしている形のリカルドは、ベッテルを必死にならざるを得ない立場に追い込んでいる今の状況をそう表現してみせた。

そしてリカルドは、今後また何度か表彰台に上るだけでは満足できない、と次のように続けた。

「僕はかつてないほどに勝利に飢えているよ。そして僕は大食いなんだ!」とリカルドは笑った。

だが、リカルドは、気楽な新人である自分と現在苦しい立場に置かれているベッテルとの関係が緊張を伴ってきているようなことはないと強調し、次のように続けた。

「僕たちはチームメートとして本当にうまくやっているよ。ときどき一緒に朝食をとることもあるくらいさ。それは普通チームメート同士ではしないことなんだよ」

「現時点では僕の方がうまくやれているけれど、セブ(ベッテルの愛称)が彼のクルマの能力を最高に引き出せるようになるのもそう遠い先の話じゃないことは分かっているしね。彼だって運転の仕方を忘れたわけじゃないんだから」

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