フェラーリエンジン勢、FIAのせいで開幕戦にトラブル？
フェルナンド・アロンソが、2014年シーズンにおいてフェラーリではまだ「エンジンの本当の力を見せていない」のではないかとの指摘に対し、これを否定した。
現時点では最強と見られているメルセデスAMGのドライバーであり、今季のF1チャンピオン候補のひとりとみなされているルイス・ハミルトンはF1マレーシアGP（30日）が開催されているマレーシアにおいて、自分たちがほかのチームよりも優れているとは言えないと次のように語った。
「きっと、ルノーはエンジンを最大限まで回転させていないと思うよ」
「それはフェラーリも同じだね。彼らの最高スピードを見れば、彼らがいいクルマを持っていることが分かるよ」
だがアロンソは、その意見は間違っていると『El Mundo Deportivo（ムンド・デポルティーボ）』に次のように述べた。
「電気システム面については、僕たちはフルパワーを使っているよ」
「でも、メルボルン（オーストラリアGP／開幕戦）ではそれが遮断される問題を抱えていたので、完全には機能していなかったんだ」
アロンソが言っているのは新たな「パワーユニット」のうち、エネルギー回生に関することだ。各レースの決勝序盤においては、そのシステムはF１統括団体であるFIA（国際自動車連盟）によって自動的に遮断されることになっている。
だが、オーストラリアGPにおいては、フェラーリエンジンを搭載するクルマは最初のピットインを行うまで第1スティントの間ずっと100馬力ものパワーを失っていたという。そしてそれはFIA側に問題があったというわけだ。
また、フェラーリのパワーユニットは13キログラムほど重量が超過していることが明らかとなっている。
フェラーリエンジンを搭載しているザウバーのエステバン・グティエレスは、スペインの『Marca（マルカ）』に対して次のように語った。
「そうなんだ。でも前向きなことは、これは（F1における）新世界だし、開発の可能性がものすごく大きいってことだよ」
アロンソはこれまでルノー、マクラーレン、フェラーリに所属してきたが、いずれのチームでもセパンで優勝した経験を持っている。だが、実際のところ今週末のレースでは、8番手からスタートして優勝を果たした2012年シーズンのように驚きの優勝を果たすといった可能性はないだろうと考えている。
「これはF1だし、何だって起こる可能性はある」、と『EFE通信』に語ったアロンソは、次のように続けた。
「でも、2012年のようなことは人生で一度あるかないかだよ」
しかし、アロンソは2014年シーズンの展望については多くを語ろうとはしなかった。
「もし僕が4位で満足していると言えば、もはや僕は結果に対して貪欲（どんよく）ではないと言う人も出てくると思うんだ」
「そして、もし僕が満足していないと言えば、それに関してもいろんなことを言う人が出てくるものだからね」、とアロンソは締めくくった。
