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アロンソ「タイトル争いをしているのは奇跡」

2013年10月10日(木)12:10 pm

フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)が、まだ数字的に2013年のF1タイトル獲得のチャンスが残されているのは「奇跡」だと思うと語った。

今季すでにここまでの14レース中8レースでの優勝を達成し、圧倒的な強さを見せつけているレッドブルのセバスチャン・ベッテルだが、早ければ今週末のF1日本GPでそのタイトル獲得が決定してしまうことになる。

仮にベッテルが鈴鹿でも優勝を飾った場合、アロンソが9位以下に終われば、その時点でアロンソのタイトル獲得の可能性は数字的に不可能となってしまうからだ。

だが、レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、日本でタイトル決定のお祝いをすることにはならないだろうと考えているようだ。ホーナーは、スペインの『EFE通信』に次のように語った。

「最後にフェルナンド・アロンソが9位になったのはいつだったっけ?」

ベッテルが日本でタイトルを確定させるのか、あるいはその2週間後に行われるインドGP(27日決勝)で確定させるのか多くのF1関係者が注目している。

メルセデスAMGの非常勤会長職にあるニキ・ラウダは、『Speedweek(スピードウィーク)』に対し、「心配無用だ。セブ(セバスチャン・ベッテルの愛称)はもうすぐ4度目のタイトル獲得を果たすよ」と述べた。

決してタイトル獲得をあきらめることはないとしつつも、フェラーリから聞こえてくる表現もますます悲観的なものとなりつつある。

「もし今日、あるいは昨日からF1を見始めた誰かに、赤いクルマに乗っている青いヘルメットの男がタイトルを争っているんだと言ったら、それは嘘(うそ)だろうって言うだろうね」とブラジルの『Agencia Estado(アジェンシア・エスタード)』に語ったアロンソは、次のように付け加えている。

「奇跡だよ」

このアロンソのコメントは、フェラーリの開発に関しての皮肉だと受け止められるかもしれない。アロンソはさらに、次のように続けた。

「僕たちはこれまで14レースにわたって奇跡に恵まれた。そして、残りの5レースにもこの奇跡をとっておけるようにしたいね」

だが、フェラーリのチーム代表ステファノ・ドメニカリでさえ、ベッテルとの戦いに勝利するのはもはや「ほとんど不可能だ」と認めている。ドメニカリは『The Independent(インディペンデント)』へ次のように述べた。

「だから、彼(ベッテル)と、彼ら(レッドブル)がやっていることに対しておめでとうと言わないとね。結局、彼らがタイトルを手に入れるのは、彼らがそれにふさわしいということだ」

事実、最近はブーイングを受けることが多かったベッテルだが、いまやベッテルが果たそうとしている偉業のほうへ目をむけるべきときだろう。ベッテルは、26歳というかつてない若さで4度目のF1タイトルを獲得することになるのだ。

ホーナーは、ベッテルがF1史上に名を残すドライバーだと考えており、ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)も、最近自分がベッテルに関して行ったコメントが敬意を欠くものだったと気付いたようだ。

ハミルトンは、『Mirror(ミラー)』に、ベッテルの偉業に関する評価を尋ねられた際、「何とも思っていないよ」とコメントしていた。だが、ハミルトンはその後ツイッターに次のようにつぶやいている。

「君たちや僕が彼(ベッテル)のクルマのことをどう思っているにせよ、結局のところ、彼は完ぺきな仕事をこなしているんだ」

またラウダは、レッドブルがより多くの資金を投入していることがベッテルの圧倒的強さの要因だという見方さえ好ましいと思ってはいないようだ。

ラウダは、『Speedweek(スピードウィーク)』へ次のように語った。

「それはお金の問題ではなく、頭脳の問題だね」

「レッドブルはクルマを一貫して開発するためのよりよいプログラムを持っている。彼らがほかのチームよりいい仕事をしているだけさ」とラウダは付け加えた。

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