2014年シーズン開幕前冬季テストがバーレーンで行われる予定となり、現地の政情不安が再びF1に政治的な問題をもたらしている。
2011年に起きた反政府デモをきっかけに政情不安が続くバーレーンでのグランプリ開催には不安の声も多く、事実、2011年シーズンのF1バーレーンGPは直前で開催中止となった。
今も尾を引くこの問題が、大幅な規約変更が行われる2014年シーズン開幕前テストに影響するかもしれない。メルセデス、ルノー、フェラーリのエンジンメーカー各社が、バーレーン・インターナショナル・サーキットを規約変更に合わせて開発されたV6エンジンの開幕前テストの場に選んだのだ。
そのため、各チームはヨーロッパが冬の間の数日間から長ければ数週間に渡り、バーレーンに滞在することになる。そしてその数週間後には2014年バーレーンGPの開催も予定されている。
しかし、バーレーン滞在を不安視するチームの声はこのところ小さくなりつつあると『Reuters(ロイター通信)』は伝えている。
「今年の経験から、バーレーン滞在への不安は解消されつつあると思う」と、バーレーン企業の傘下にあるマクラーレンのチーム代表マーティン・ウィットマーシュは話している。
さらに、メルセデスAMGのチーム代表ロス・ブラウンもこう主張する。「正直に言って、(バーレーンの政情不安は)大きな話じゃない。話題にも上っていない。だから、それなりに長い間バーレーンに滞在できるといいね」
「現地の状態は保障されている」
そう話したブラウンは、チームにとって非常に重要な新エンジンのテストにはバーレーンがうってつけなのだと語った。名指しこそしなかったが、ブラウンは例年冬季テストの舞台となってきたスペインのヘレス・サーキットよりもバーレーンが良いと考えているのは間違いない。
「純粋に技術的な側面から見て、バーレーンがもっとも適した特徴を備えたサーキットなのだ」
「バーレーンではテストができる。バーレーンでテストをしたい。あの時期にもっともテストに適したサーキットはバーレーンのサヒールだ」