伝えられるところによれば、F1の主要チームたちが単独燃料サプライヤー制導入の動きに反対しているという。
先週、FIA(国際自動車連盟)の下部組織である世界モータースポーツ評議会が開催されたが、その後、将来的に単独の燃料サプライヤー制度を導入することが新たなコンコルド協定に盛り込まれていると明らかとなった。
FIAの声明によれば、FIAがその「入札手続きの実施を担当する」ことになるとされ、F1最高責任者であるバーニー・エクレストンとともに「候補となるメーカーとの商業的交渉を行う権限を有する」とされている。
しかし、ドイツの『Bild(ビルト)』は2日(水)に、F1の主要チームたちはこうした動きを歓迎していないと報じた。
それは、チーム側がすでに主要石油企業との間で有利な契約を個別に結んでいるからだ。フェラーリはシェル、ロータスはトタル、メルセデスAMGはペトロナス、マクラーレンはモービルをそれぞれ指定燃料サプライヤーとしている。
だが、もし仮にトタルがF1の単独燃料サプライヤーに選ばれたとすれば、それによりフェラーリはシェルとの2500万ユーロ(約33億円)、メルセデスAMGはペトロナスとの3000万ユーロ(約39億7,000万円)に及ぶ契約を無駄にしてしまうことになる。
FIAは9月27日(金)、エクレストン率いるFOMとの間に新コンコルド協定を締結したことを発表した。
そして、『Times(タイムズ)』紙によれば、マルシャを含むすべてのチームが、エクレストンとすでに個別に新たな商業権契約に関して合意に至っているとされる。
だが、実際にFIA、FOM、各チームの3者によるコンコルド協定が有効となるには、各チームが契約にサインする必要がある。そして『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』は、その新たな燃料供給問題がそれを台無しにしてしまうかもしれないと報じている。