マクラーレンのチーム代表マーティン・ウィットマーシュは、2014年シーズンに向けてフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)とマネジメントに接触したとの報道を否定した。
シンガポールGPの金曜フリー走行セッション終了後、再びアロンソ獲得について聞かれたウィットマーシュは『Sky(スカイ)』の取材にこう答えた。
「ノー」
しかし、この返答が2015年からF1へのエンジン供給を再開するホンダが、ジェンソン・バトン(マクラーレン)とアロンソのペアを望んでいるとの報道も否定するものなのかどうかは定かではない。
ウィットマーシュは先日、アロンソと契約する意思があるかを問う『Daily Mail(デイリー・メール)』の取材に「可能ならばそうする」と答えていた。
ウィットマーシュが慎重な発言を繰り返すのは、アロンソがフェラーリの厳重な契約下にあるためだ。
「来年のドライバー布陣は今年と同じだと思うが、可能性は検討するし、長い目で見て彼はいい選択だ」
「フェルナンドの運命は彼自身が決めるが、さて、どうなるかね」
アロンソはフェラーリとの契約が残っているが、今シーズン末でF1を引退するマーク・ウェバーに代わってレッドブル入りするといううわさもたった。このうわさはダニエル・リカルド(トロロッソ)のレッドブル昇格発表で立ち消えになったが、アロンソ以上にレッドブル入りのうわさが根強くあったキミ・ライコネン(ロータス)が、2014年からはアロンソのチームメートとなる。このドライバー人事にアロンソは心中穏やかではないと言われている。
2007年にマクラーレン入りするも、チーム首脳と折り合いが悪かったアロンソがわずか1年で古巣のルノー(現ロータス)に舞い戻ったのは「遠い過去」だとウィットマーシュは言い、アロンソのマクラーレン電撃復帰に含みを残した。
「私はフェラーリで起こっていることにコメントする立場にないが、キミのフェラーリ復帰には誰もが驚いている」
「(アロンソとライコネンの)布陣がいつまでも保つものなのかどうか、私にはわからない」と、チャンピオン同士がチームメートになる難しさをウィットマーシュは言外に語っている。