自身3度目となるF1タイトル獲得に執念を燃やしつつも、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)は自分にとって重要なのは、F1で最高のドライバーだと認められることだとほのめかしていた。
「僕は自分自身に、そして自分のパフォーマンスにも満足している」とアロンソは続けた。
「2回タイトルをとったとき、僕に対する実際の評判は、いいドライバーだと見られているという感じを受けていた」
「今では、僕は最高レベルのドライバーのひとりだと見られている。それ以後タイトルを獲得していないにもかかわらずね」とアロンソは付け加えている。
マクラーレンのチーム代表であるマーティン・ウィットマーシュもアロンソと同じ意見のようだ。ウィットマーシュはアロンソを、3年連続でF1タイトルを獲得し、今年着々とその記録を4年連続に伸ばす足固めをしているセバスチャン・ベッテル(レッドブル)と比較し、ベッテルは「素晴らしいドライバーだ」と語った後、次のように続けた。
「だが、彼がレッドブルでドライブを続ける限り、決して彼にふさわしい評判を得ることはできないだろう」
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、そうした見方に対し「たわごとだ」とはねのけた。
しかし、アロンソも、「偉大なチャンピオンなら誰しも、もしチャンスがあればフェラーリで走るべきだ」と主張した。
アロンソに言わせれば、フェラーリは「F1チーム以上のもの」だという。
「フェラーリのいないF1など考えられない。それは、(F1に)来ては去ってゆく、ほかのチームには当てはまらないんだ」とアロンソは続けた。
「いくつかの自動車メーカーが参入しては、また去ってゆく。それはいくつかのプライベートチームや栄養ドリンクメーカーも同じことだ」
このアロンソのコメントは、世界的エナジー飲料メーカーとして知られるレッドブルを直接的に揶揄(やゆ)したものだ。さらにアロンソは、ベッテルが赤いドライビングスーツに身を包んでチームメートとなり、エイドリアン・ニューイ(レッドブル/最高技術責任者)がフェラーリの設計者となることを歓迎する、と次のように結んだ。
「僕は最高の人たちと共に働きたいと思う。だから、もし僕がこのチームにニューイはいらないと言えば、それはうそになるだろうね」