第7戦F1カナダGP後、マクラーレンのナンバーワン・ドライバーであるジェンソン・バトンは、落胆した表情でマクラーレンの苦悩がさらに深まっただけだと語った。
カナダGPの前には、マクラーレンのチーム関係者たちは、非力なMP4-28が上位を争えるよう、徐々にだが前進を遂げていると力強く語っていた。
そうして迎えたカナダGPだが、マクラーレンがここまで長期間継続してきた連続ポイント獲得記録がついにここで途切れてしまうという結果に終わっている。
予選を14番手、決勝は12位で終えた2009年シーズンのF1チャンピオンであるバトンは、レース後に「僕たちはワラにもすがる気分だよ」と語り、次のように続けている。
「クルマから降りるのがこれほどうれしかったことはないよ。クルマの中では苦痛だけだったからね。(上位チームとの差は)ものすごく大きい。周回遅れにされてしまったよ、それも簡単にね」
「まるで僕たちが違うカテゴリーであるかのようだった」
「現時点では、(改善するために)どこをどうすればいいのか本当に分からないよ。大きな差がある」
それでもバトンは、彼自身にとってもチームにとっても母国レースとなる3週間後のF1イギリスGP(6月30日決勝)に向けて調子が上向く可能性もあると語っている。
「僕たちはイギリスではもっと速くなれるだろうか? イエスだ」
少し大げさに自問自答してみせたバトンは、次のように続けた。
「表彰台を狙えるチャンスだってあると思う。でも、とりあえずはポイントを多く稼ぐことを目標とすべきだろうね」