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ピレリ、F1バーレーンGP後のタイヤ変更は最小限

2013年04月21日(日)13:49 pm

F1第4戦バーレーンGP(4月21日決勝)後、ピレリが2013年タイヤに施(ほどこ)す変更は、最小限にとどまるようだ。F1の公式タイヤサプライヤーであるピレリによる2013年タイヤは、デグラデーション(性能低下)が激しく、見直しを求める声があがっていた。

これを受け、ピレリはF1第5戦スペインGP(5月12日決勝)から大幅に見直されたタイヤを持ち込むものと思われていた。しかし、ピレリのモータースポーツディレクターを務めるポール・ヘンベリーは19日(金)、実際にはほとんどのチームが現状維持を求めていたと打ち明けた。

ドイツのモータースポーツ誌『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、変更が施されるのは「ハードタイヤ」と「ソフトタイヤ」のみで、「ミディアムタイヤ」と「スーパーソフトタイヤ」は現行のタイヤを継続して使用すると報じた。

同誌のミハエル・シュミット 記者によると、今回の変更は、グレイニング(※)を最小限におさえることを目的としており、「最終決定は、23日(火)にミラノで下される」と伝えている。

ヘンベリーは、路面温度が40度のバーレーンでハードタイヤが完ぺきに機能すべきだと話したが、実際にはサーキットの気温が涼し過ぎたようだ。

「よって、より気温の涼しいヨーロッパのレースにおいて、タイヤの作動領域がわずかに変わる可能性も否定できない」と認めている。

ソフトタイヤに対する変更も可能性としてはあるが、「後で決定する」とヘンベリーは述べた。

「タイヤの構成自体は変わらない。なぜなら、ほんのわずかな変更であっても、空力的に影響を及ぼす可能性があるからだ」

「レッドブルは、わたしたちが積極的に介入することを望んでいるが、ほかのチームもいる手前、それはできない」

「本当のところ、ほとんどのチームは、何も変更してほしくないと思っている。レッドブルだけに合ったタイヤを求められても困る」

スーパーソフトとミディアムタイヤに関しては、「両方とも期待通りのパフォーマンスをしている」とヘンベリーは語った。

また、2013年タイヤに対する批判の高まりが理解できないと強調している。

「誰もレース前に勝者を予想できない。さまざまなレース戦略があって、追い抜きも多く見られる。私たちは求められたことを達成できたと考えている」とヘンベリーは自信を見せる。

最後に、公にピレリ批判を繰り返すレッドブルに対し、ディフェンディングチャンピオンにとって不利に働くとの見解を述べた。

「レッドブルは、ただ単にライバルたちによる包囲網を助長しているだけだ」とヘンベリーは締めくくった。

※グレイニングとは、タイヤ表面が異常摩耗してささくれ立つこと

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