井原慶子、今年もWECへの参戦を発表。F1統括FIAの委員も兼務
女性レーシングドライバーの井原慶子が、昨年に続き今年もWEC（世界耐久選手権）へ年間参戦すると発表した。事情により、チームが今週末の開幕戦を欠場するため、実際の参戦は第2戦スパ・フランコルシャン（5月4日決勝）からとなる。
昨年も日本人として唯一WECへフル参戦した井原。今年も昨年に所属した耐久レースの名門ガルフ・レーシングでの参戦となる。ガルフ・レーシングは昨年にLMP2クラスにデビューしたばかりだが、2012年に直面した様々な困難を通し順調に経験を積んできた。その結果、3月末にフランスで行われた事前テストでは、昨年の同時期と比較して一周あたり3秒以上のタイムアップを達成、今季は大きな飛躍が期待されている。
WECでの2シーズン目に向けて、井原は次のように話している。
「今年もたくさんの方々の応援のおかげで、世界最高峰に挑戦できること、大変うれしく思います。昨年は、チームも参戦初年度とあっていろいろな困難がありましたが、新しいマシンをスタッフ一丸となって開発し、シリーズ7位に入賞する事ができました。今年はさらに上を目指して開発テストを進めており、昨年を大幅に上回るタイムを記録しています」
「開幕戦のシルバーストンはパスしますが、第2戦のベルギーでは、昨年の4位を上回る表彰台を目指して頑張ります。今年もどうぞ応援よろしくお願いいたします」
なお井原は、世界選手権格式のレースでの功績が認められ、F1の統括団体でもあるFIA（国際自動車連盟）のモータースポーツ評議会からウーマン・イン・モータースポーツ委員会とドライバーズ委員会のメンバーに指名された。今シーズンは、女性や子供を対象とした交通安全啓蒙運動や幅広い層にモータースポーツの楽しさを伝えるプログラム、およびドライバーの立場からモータースポーツの一層の発展を目指す様々な活動にも従事していくという。
また、昨年までザウバーに所属し、F1復帰を目指している小林可夢偉が今年はフェラーリからWECに参戦。また、中嶋一貴が今年もトヨタでWECに参戦する予定だ。
