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ザウバー代表「下位カテゴリーではペイドライバーは普通のこと」

2013年02月14日(木)10:32 am

多額の資金を持ち込みF1のレースシートを獲得するペイドライバーが増えているF1。経験豊富なドライバーがシートを失うことが多くなった。現在の状況について、ザウバーの代表、モニシャ・カルテンボーンが考えていることとは? 

Q:ザウバーはこれまで多くの若い才能を育て、そして彼らはチームを去ってゆきました。ほかの有名スポーツにおいてはそうした場合に移籍金が支払われます。F1においてもこういう仕組みを持つべきでしょうか?

カルテンボーン:いいえ、私たちの見解としては、あまりそういう考えを支持するつもりはありません。私たちにしてみれば、頑張らなくてはならないのはまず私たち自身なんです。十分に競争力のあるクルマを開発できれば、ドライバーたちも私たちから離れることはないでしょう。私たちが十分な競争力を持てれば、ドライバーたちも私たちと共にいる将来を描けるんです。

カルテンボーン:私たちはすでに、ドライバーたちのほうから加入したいと言われるチームとなっています。私たちがドライバーを探す必要はありません。これまで私たちのチームにいたドライバーたちはみんな彼らのほうからやってきたんです。このことはチームにとって非常に大きな財産となっています。今後私たちはもう一段上のステップを目指さなくてはなりません。

Q:小さなチームとして、もしそういう才能を持った若いドライバーが資金を持ち込めないとしても契約を結ぶことはできますか?

カルテンボーン:「ペイドライバー」に関する議論については、私にとってはあまり意味のないものです。多くの支援者やスポンサーが最初からドライバーを支援しているというのが事実なんです。いい例がセルジオ(ペレス/現マクラーレン)でしょう。彼はずっとレーシングスクールであるエスクデリア・テルメックス(メキシコの大手通信企業テルメックスの支援によるもの)の一員でした。テルメックスは最初からセルジオを支援していましたし、彼がモータースポーツの頂点(F1)に上りつめたときに、テルメックスが支援を続けたのは自然なことです。ほかにも最初から支援を受けていたスポンサーを持ち込んだトップドライバーは大勢います。

カルテンボーン:下位カテゴリーにおいては、誰もペイドライバーのことなど話題にしません。なぜなら支援してくれるパートナーがいるということは普通のことだからです。なぜF1でも同じようにとらえられないのでしょう? そうすればこういったペイドライバーに関する議論などなくなるはずです。確かに、F1にとってコストのことにもっと真剣に目を向けることはよいことでしょう。何らかの手を打つべきです。何年にもわたって経済環境が私たちにも影響を与えています。それは、小規模チームばかりではなく、F1全体に言えることです。こうした環境のもとでは、つねに商業権を有する者から高額な収入を期待することはできません。私たちは本当にこれを乗り切る方法を見つける必要があるのです。

Q:2013年はここ数年のなかで、もっともルーキードライバーが多くなります。同時に、何人かの経験豊かなドライバーたちが財政的支援がないためにF1を去ってゆきました。こうしたことについてはどう考えますか?

カルテンボーン:彼らが去らなくてはならなかった理由が本当にそのためだったとすれば、ある意味で心配しています。それはいい方向性だとは言えません。なぜならF1に必要なのは優れたドライバーなのであって、お金のあるドライバーではないからです。ですが、新たにF1に入ってくる若いドライバーに対しても公平である必要がありますし、すぐに彼らに対してペイドライバーというレッテルを貼るべきではありません。

カルテンボーン:これまでも常にドライバーの変動はありましたし、誰もペイドライバーについてくどくど言うような人はいませんでした。F1に臨もうとするドライバーは誰もが高い技術をもっていますし、もしシートの数が限られているとすれば、どのチームも当然ながら最善の選択をしようとするものです。そうではありませんか?

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